林昌二(日建設計) による「パレスサイドビル」(1966)。皇居東御苑に面して建っている、新聞社本社/印刷工場、オフィスや店舗からなる大規模複合施設。雁行して繋がった2つの直方体棟を、2本の白い円筒形コアで挟んだプラニングが・・直接的にあらわされたストレートな外観デザイン。
聳え立つ白い円筒形コア部には、エレベーターやトイレなどの水廻り・・執務スペースを支える部分であり・・ 比較的、短い期間で改修される部分が・・ まとめて配置されています。
ルーバー庇と大きなガラス面による構成は、近年のオフィスビル建築で多用されているデザイン手法・・ とても47年前の建物とは思わせない、 時代を感じさせないモダンな外観デザインは・・ 秀逸。竪樋/雨受けまで、うまくファサードデザインに取り込んだ・・ 繊細で大胆な設計。
巨大で非人間的な表情になりがちの大規模オフィスビル建築に・・ヒューマンスケール的な表情を持たせる事に成功しているのは・・ このルーバー庇と竪樋/雨受けの存在が大きい。このルーバー庇はアルキャストで一体成形らしい・・ もっと近くでよく見てみたいなぁ。
「パレスサイドビル」は Docomomo (文化遺産としてのモダニズム建築) Japan の100選にも選ばれている・・ 日本の近代建築を代表するオフィスビル建築のひとつです。