世界遺産にもなっている「森の墓地 (Skogskyrkogårdenスクーグスチルコゴーデン) 」を探訪・・ストックホルム市中心から10kmほど南へ (電車で10数分) ・・ 設計者は1915年に行われたコンペティションにより選ばれた・・グンナー・アスプルンドとシーグルド・レーヴェレンツの共同設計。広い墓地内には火葬場が1ヶ所、礼拝堂が5ヶ所、約10万の墓石 。
(上写真) 墓地入口より南を望む (時間は正午過ぎ) 。聳え立つ “聖なる十字架” を遠くに見ながら・・緩やかな起伏の敷地を少しずつ歩み・・墓地/礼拝堂/火葬場へ・・来訪者の気持ちを整えるために準備された・・ 設計者の見事なアプローチ計画。
十字架を超えた左側には、三礼拝堂と火葬場がある「森の火葬場」が位置しています。
広い芝生広場の中、真っ直ぐに伸びる割石敷の参道・・緩やかに上ってゆく参道のはるか先には “聖なる十字架” 。参道より右側は右前方の丘に向かって起伏がつけられ・・その先には “瞑想の丘” 。建築と自然が一体となった見事なランドスケープアーキテクチャ・・20世紀以降の建築としては世界遺産の第一号。
1915年、まだ無名だった若き建築家アスプルンドが30才の時に始まった「森の墓地」の計画は・・1920年に最初の礼拝堂が完成。1925年に2つめの礼拝堂が完成。1940年に主要施設である三礼拝堂がある火葬場・・「森の火葬場」が完成。
建築家としての力をこれから発揮できるという50代で惜しくも亡くなったアスプルンド・・そんなには多くの作品を遺す事は出来なかったが・・建築家アスプルンドの事実上のメジャーデビュー作であり、最後の作品であり・・ 建築家としての生涯を賭した「森の墓地」・・・ 1915から1940年という建築デザインの流れが大激動した時代の中で・・ 古典的なもの、近代的なもの、ヴァナキュラーなもの・・様々なデザインスタイルの激しい変遷を受け入れながらも・・ 訪れる者の心に強く訴えかける時代性を超えた場所/建築として・・見事にまとめ上げた北欧近代建築の巨匠・・アスプルンドの最高傑作。
Skogskyrkogården
「T-Centralen」駅よりMetro green line 18で14分
「Skogskyrkogården」駅から歩いて5分以内