いまや見慣れたかも知れぬ、観光地としても多くの人が訪れる、パリの有名な総合文化施設・・「ポンピドゥー・センター」(1977) 。建築家は・・レンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースの2人組。いまや共に超大御所の建築家となった2人も、1971年のコンペ当時にはピアノ34才、ロジャース38才。(上写真) 南側外観の足下を見る。柱から持ちだされたクラフト感ある独特な形状をした・・鋳鉄製ゲルバレット梁の長さは8m。
この建築は・・何と言っても、この外観のインパクトが凄い・・建物を支える構造である鉄骨柱梁が剥き出しなだけでなく、電気・水道・空調などの設備配管まで剥き出しになっている建物・・・普通は内側にあって見えない(見せない)部分が、全部表に出てきている(人間で例えるならば、内蔵や骨格が全部見えている状態?)・・ 無論その外観に反感を抱く人も少なからず・・
“ハイテック” と呼ばれた・・「レイト・モダン建築」 はどうしても「過度」に見えてしまう・・マテリアルやテクノロジーを装飾的にさえ見える様に強調したその姿は・・ やはり”SF的” なんだけれども、その”SF的orマンガ的”な感じが楽観的でgoodですよね。その源流とも言えるアーキグラムのイラストの中に見られる様な・・硬直したモダニズムが描く都市とは違う、終わる事なく無限に自由に変転伸展していく都市のイメージは”まだまだ”実現は難しいだろうがオモシロイ・・ ポンピドゥーもアネックスなどを作らずに、パリの街並みの中でその本体をどんどん増殖伸展させていってはどうなんだろうか・・