ふだんは読まない「全く知らない作家の小説を“お正月に読んでみる”」・・・今年は1982年のノーベル文学賞受賞者、1928年生まれのコロンビアの作家・・ガルシア=マルケス。
“名作”として、そのタイトルは誰もが眼にした事はあるが、まとまった時間でもない限り、なかなか手の出せない分量・・ブエンディア家の7世代にわたる家族の歴史・・彼らが創設した「マコンド」という土地の歴史・・その始まりから終わりまでを“物語った”作品・・
“魔術的リアリズム”と言われる技法で描かれていく“ファンタジー”。完全に架空の町の話・・現実離れした出来事と登場人物の数々にも関わらず・・もしかしてこれは実在した町の話ではないかと思わす・・現実感。現実以上のファンタジーでありながら、ファンタジー以上の現実。
陽気で、乱雑で、幻想的な・・南米大陸の空気感だけは、ビシビシと伝わって来る・・(毎年そう思うのだけれども)海外文学の本当の面白さや素晴らしさは、やはり文化圏の壁があり、実際は分かりにくいのだけれども・・ガルシア=マルケスの「百年の孤独」は・・一種の神話のような物語だった様な気がしました。