天神山の建築探訪 ・・

岡山県天神山文化プラザ建築探訪

岡山県天神山文化プラザの建築探訪が無事終了・・2日間、計3回たくさんの方々に参加頂きました。参加頂いた方、天神山のスタッフの方、サポートしてくれた”建築家のしごと展”の仲間・・皆々様に感謝感謝。本当に僅かにでも「”建築”に対する皆んなの愛情」が増えて、増えて、何かの形となれば良いなぁ・・と思っています。

前川國男チロル

建築探訪に参加頂いた方にのみプレゼントした・・「前川チロル」!!!!!!!!!!!
デザインはもちろん、トリムデザインです。

「#前川國男」

岡山県天神山文化プラザ

岡山県天神山文化プラザにて行われていた・・建築家/前川國男を紹介するスペース「#前川國男」展は11/5日に終了しました。(上写真、前川國男の基本情報を掲載した等身大パネル“前川くん”と、青図と呼ばれる当時の設計図などを展示していました。)

岡山県天神山文化プラザ
1961(昭和36)年・・建設当時の周辺の様子や、工事中の様子が分かる写真を展示
岡山県天神山文化プラザ
左の模型は、前川建築をヒントに子供達が作った”未来の建築”・・正面は、岡山市内に“現存する3つの前川建築”の鳥瞰図(絵/岡本直樹氏)
岡山県天神山文化プラザ
後半は展示場所を変えて「建築家のしごと」展の会場入口前にて・・(11/12まで)

※明日11/11(土)も、前川建築を分かりやすく紹介/案内する、建築探訪を行います。展示では紹介していない、前川建築の秘密も色々とお話しさせて頂きながら、建物内を巡ります。普段では入る事の出来ない様な場所も見せて頂けます。(午前10時~、午後2時~、各回90分、参加費500円、1ドリンク付)

前川國男の事務所・・

写真は前川國男さん・・10月31日(火)~11月5日(日)の間、岡山県天神山文化プラザで開催される#前川國男」展・・を今回トリムデザインが担当しています・・・最近は作品集や書籍を読み返したり、前川建築を探訪したり・・「”前川國男”力のアップ」に努めていました。

前川建築設計事務所

前川建築設計事務所に訪れる機会に恵まれ・・自社ビル(もちろん)前川國男さんの設計・・コンクリート柱梁によるラーメンフレームの存在が際立つ・・今から63年前、1954年竣工の「MIDビル」。62年前、前川國男さんの師である”ル・コルビュジエ”もここを訪れました。(下写真)

この生涯一度となるコルビュジエの来日は、1955/11/2/PM9:20~11/9/PM10:00の、7日間のみ。世界文化遺産にもなった上野の「国立西洋美術館(1959)」の敷地を見るための来日でした。

たくさんの図面や資料を見せて頂き、時間を割いて・・貴重なお話しを親切に話して下さり、ありがとうございました。現在の前川建築設計事務所の所長である橋本功さん(右)、元所員の奥村珪一さん(左)。もちろん御二人とも前川國男さんに直接師事された方々です。

元所長室!!。ここで前川國男さんが仕事をされていた(感慨)。右側(後姿の方)が前川建築設計事務所の江川徹さん(ありがとうございました、改修の事、色の事など勉強になりました)。左が岡山県天神山文化プラザの山崎さん。奥が「建築家のしごと実行委員会」の平野さん。左側の階段から・・前川國男さんがコツコツと・・階上の所員が居る製図室へと昇り出すと、事務所内に緊張が走ったそうです。

前川國男さんが乗っていた愛車(ジャガーXK-150)!!! 元所員であった奥村珪一さんが車を譲り受け・・今も大切に乗られている!!! さすがの”建築家の愛車”・・この車で銀座の久兵衛に・・カッコイイです、前川國男さん。

(わざわざ「前川さんのジャガー」で来て頂き、本当に有難うございました、奥村さん。)

微力ながらこの様な事もしております・・

※建築探訪「前川國男の建築、天神山文化プラザを歩く」
①11/5(日)10:00〜
②11/11(土)10:00〜
③11/11(土)14:00〜 (各回90分程度)
募集 一般、各回30名(事前予約優先)
参加費 500円(1ドリンク付き)

「建築探訪 144」- Gifu

みんなの森ぎふメディアコスモス

伊東豊雄さん設計の「みんなの森 ぎふメディアコスモス」を探訪。市役所、市民会館、裁判所、税務署、警察署などが集まる岐阜市の中心市街地に建つ、2015年7月にOPENした・・2階全フロアを占める図書館を核に、1階には市民のためのギャラリーやホール、スタジオや交流センター、コンビニやスタバなどなども入った・・とても大きな複合施設。80m×90mという方形を2層重ねた、シンプルな構成の建物。

みんなの森ぎふメディアコスモス
建物の周囲には・・並木道、せせらぎ、デッキテラス、広場なども設けられていて・・とてもいい感じ
みんなの森ぎふメディアコスモス
1階エントランスホールを見る。床面に描かれた、各スペースへの方向を示す「丸サイン」が、視認性が高い&分かり易く・・goodです
みんなの森ぎふメディアコスモス
建物の中核である、図書館スペースのある2階へ・・大きな傘が!!!
みんなの森ぎふメディアコスモス

全く壁のない、80×90mのワンルームの開架エリアに・・いくつもの「”グローブ”と呼ばれる巨大な傘」が、天井から吊られている、2階の眺めが圧巻です。そしてこの「うねっている木製天井」・・厚さ2cmの板で組み上げた「三角格子」を積層させたという天井!!!!! 凄いです!!!!!

みんなの森ぎふメディアコスモス
“傘”はポリエステル製の布で出来ていて直径は8~14m
みんなの森ぎふメディアコスモス
机中心のコーナー、ベンチ中心のコーナー・・性格やしつらえの異なる、それぞれのコーナーを覆う・・デザインの異なる”傘”が11個!!!
みんなの森ぎふメディアコスモス
起伏のある床がオモシロイ・・小さな子供のいる親子中心のコーナー
みんなの森ぎふメディアコスモス
こんなに大きな傘ですが・・柱など下部からの支えはなし。本当に、上から吊っているだけ
みんなの森ぎふメディアコスモス
籐で編まれたgoodな椅子が並んだ・・視聴覚コーナー
みんなの森ぎふメディアコスモス
2階カウンターのコーナー。外周に面した席も、たくさん用意されています。(下)1階、円形テラスに面したコーナーには、畳床もあり
みんなの森ぎふメディアコスモス

とにかく、広い建物の内外あちらこちら・・変化のある様々な居場所に、たくさんの席と活動の場を、用意されていたのが・・印象的でした・・閉館時間も21時(閉館日は月1回)という、市民利用(岐阜市民は40万程で倉敷市と同規模・・)を優先した開館。”みんなの森”というだけは、ありました。

「福島の家」- 竣工後

玄関よりLDKを見る。L字の庭に沿って縁側テラスを配置
L字の庭に囲まれたLDK。V字の大きなカウンターが家の中心

梅雨盛期となる前、先週末・・時間を頂いて竣工写真の補足撮影。”額縁”で切り取られたような・・庭を眺める。(Yさん、お休みのところ、ご協力ありがとうございました。)

作品紹介はこちら

「建築探訪 143」-Siga / 園城寺 光浄院客殿

園城寺光浄院客殿

滋賀県大津市にある書院造の傑作!!・・「園城寺 光浄院客殿 (1601)」を探訪。(上写真)出入りの扉が並んだ・・東側外観を見る(聳える木立が建物の姿を際立たせています)。左から「落縁につながる片開き妻戸」、「広縁につながる両開き妻戸」、「横桟の連子窓」を挟んで、唐破風の下部にある「室内へとつながる両開き妻戸」・・外部の簀子縁を上がった後、位階勲等に応じて入る扉が、分かれている様です・・

園城寺光浄院客殿

南面した縁を、東より見る。部屋に面した「広縁」、一段下がった「落縁」、の2段で「広い縁」を構成・・突き当りに見える腰高障子4枚が建て込まれているのは「付書院のある上段の間」。(上写真)迫る様に庭は近く・・眺望や借景のある庭と違って、広々とした開放感がある空間ではないが・・それだけに庭の空気が縁に充満して、縁と庭が一体となった「等質な空間」・・が見事に成立していました。

園城寺光浄院客殿

庭と建築の合一感を堪能できるスペース。「深い庇」と「広い縁」・・日本的空間の真髄とも言える、空間を成立させる為の必須アイテムの・・見事なお手本。(上写真)広縁は東南隅が広くなっています・・広くなった正方形の縁スペースの・・「端に立つ柱1本」がとても効いています。

園城寺光浄院客殿

落縁にある「片開き妻戸」を見る。扉の上部、通常は「竹の節欄間」を設けるところに・・あえてこの細長い小壁・・かつて西澤文隆さんが「世にも美しい姿!!」と著書の中で絶賛されていた、光浄院の隠れたチャームポイント。(上写真)この片開き扉1枚を開けているだけで・・空間の印象が、また全然違ったものに感じられるのは、不思議なものです。(先程の写真は扉が閉じています)

園城寺光浄院客殿

広縁と落縁を見る。木目が綺麗!!・・柔らかく射す光が、床板の質感を際立たせています。「光浄院」は、江戸時代の大工の教科書として有名な「匠明」に、資料がある事でよく知られ・・当時から書院造の典型的な形として、お手本にされていたようだが・・しかし一見普通に見えても、実際は全ての細部の細部に渡るまで意識が行き届いた・・隙のない建築。普通のありふれた型でありながら、全く普通ではなくなって際立った存在感を放ち、モノとして建築が生動している・・名建築。もちろん国宝建築。

(園城寺の創建は7世紀・・皇族である与多王が父の菩提を弔うために建立を発願・・境内には天智・天武・持統の三天皇が産湯を使ったという泉が在る事から「三井寺」とも呼ばれ・・皇族との関係も深い歴史ある古刹)

ぐっとずっとの賞・・

備前市にて・・2年程前に手掛けたリフォーム「福田の家」が、住宅コンテストにて優秀賞を頂きました。👏👏👏
築20年の2世帯住宅のリフォーム、昔ながらの風情が残る良好な環境に建つ計画として、落ち着いた感じの改築で、比較的に地味ともいえる作品だったのですが、審査委員の村上徹先生から高評価を頂き・・有難い限りです。そしてもちろん”お施主さん”に感謝感謝。

「山地の家」-竣工

無事竣工しました・・「山地の家

四角いキューブに”屋根を蓋”しただけの超シンプルな寡黙な表情の外観・・内部は一転、大きな庇に覆われた広いテラスに開かれた、開放的で明るい”コアプラン”のLDK・・1階も2階もグルグルと廻れる平面構成の・・木造2階建て、34坪の住宅。植栽をすれば更に雰囲気もUP!!。

作品紹介はこちら

「山地の家」-オープンハウス〈終了〉

お施主様のご厚意により、ご入居に先立ち 見学会を開催しました
2017年3月25日㊏・26日㊐

摺りガラスのハイサイド窓から、柔らかい光が差し込むダイニングを見る。ダイニングの向こうには、大きなグレーの屋根に覆われた広いテラス。壁は漆喰塗り、床はウォールナット材。

作品紹介はこちら