「南畝の家」-竣工

<Before> 北側道路より見る。長年に渡り、広い敷地内に・・家屋を増築されてきました。
<After> 減築(カーポートと中庭を作り出す事)で、外観を修景。焼杉板は全面張替え・・右手に頭を覗かせている「離れ」は25年程前に・・新築をさせて頂きました。
<Before> 広い家屋全体の「行き止まり」の様な場所だった・・リフォーム前のダイニング
<After> 浴室や納戸のあった部分を「減築」して中庭とした事で・・気持ち良く外部へと繋がるダイニングにリフォーム
<After> 浴室や納戸のあった部分を「減築」して出来た「中庭」・・年明けより約4ヶ月に渡った改修工事が無事終了。

「南畝の家」-造り付けの家具工事

最後に嵌め込もうとしていた”大きなペアガラス”は搬送中に破損・・上写真は仮りの単板ガラスを設置・・中庭には「紅葉を1本だけ」・・あとは住みながら、お好きな草花を植えて頂きたいです。

年明けから始めていた古い家のリフォーム、GW前にはと思っていましたが・・

連休明けに、アルフレックスやフリッツハンセンの家具などが入荷予定・・

残工事や追加工事も連休が明けてからとなり・・

完成には、もう少し時間が・・掛かりそうです。

造り付け家具を、制作/設置して頂いているのは・・Free Styleさん

「南畝の家」-内部仕上

減築して新たに出来た中庭から”新しい”妻面を見る。壁面から断面を覗かせている丸い梁は・・かつて室内に掛かっていた梁を途中で切った部分が見えています。

西側より外観を見る・・一体化して分かりにくいのですが、左側部分には今回の改修で新たに設けた駐車場が有り・・「巾2.5m✕高さ2.0mの上吊り引戸」で道路に面していて、勝手口から直接車で出入りが出来る様になっています。

新しいダイニングのクロスを貼り終えました。部屋の両脇には元々天井だった部分を残し・・中央部分だけを露わしとして、かつては「天井裏に隠れていた梁組み」を意匠として見える形にしました・・正面には中庭に面した東向きの大きな窓。この後はGW明けの完成を目指して・・照明器具を取り付け、塗装工事を行い、造付け家具を設置。

「南畝の家」-外部仕上

「焼杉板」の張り替え・・古くなった板を剥がして、防水シートを貼って、下地桟を付けて、新しい焼杉板を施工。以前は露出で付いていた電気メーター・・壁に埋込んで、木製格子でカバー。

リフォーム前の天井高は2250mmでフラット。リフォーム後の天井高は、低いところで2500mm、高いところで3500mm・・高さが気持ち良いです。

以前は隠れていた「湾曲した丸太材の梁」・・リフォーム後は、木材の自然な曲がりを・・意匠として活かしました。

塀で囲まれていたバックヤード的な、裏庭スペースの一部に・・開口扉を設け、車が入れるように改修。

のし瓦7段の下に、さらに2段の役物瓦?・・・のし瓦が計9段 !?!

(手前の屋根) 既存建物を短くする形で、減築で出来た・・新しい妻面の「けらば」を見る。(奥の屋根) 既存母屋を見る・・なかなか立派な棟のおさまり。冠瓦の下に、垂れ幕のようなリブリブな化粧瓦があり・・のし瓦の側面中央部には「鶴の文様」。

「南畝の家」-解体

北側接道側より見る。道路側の建物を一部撤去した事で、今まで道路側からあまりよく見えなかった・・敷地中央に建つ「母屋の入り母屋屋根」が、少し顔を覗かせる

道路側に足場を組んで、古くなった外壁の焼杉板を張替え・・40m近い北側ファサードの一部を撤去(左側)して、車庫用大型引戸を・・古い塀に馴染ませる形で、新設予定。

見た目はフラットに板が張られている外壁も、板を剥がしてみると・・時代毎に増築を繰り返してきた様々な痕跡が見てとれます。

古い時代に建てられた蔵の部分は・・足元は石が積まれ、壁は竹と土で作られた木舞の壁・・

床を落とし、天井も剥がし・・解体前にはよく分からなかった部分がいろいろと鮮明に見えてきます。正面奥の天井が低くなった部分は・・増築で付け加えられた2階建て。

今回のリフォームのメインとなる、古い丸太で屋根が組まれたこのスペースは・・かなり昔に、左手に見える母屋へ増築・・その際、母屋の屋根(庇部分)を切り落として、母屋と一体化した様です。解体前は圧迫感があり暗かったスペースも・・必要なものだけに削ぎ落としていくと気持ちの良い開放的な空間に生まれ変わりそうです。

「南畝の家」-着工

(道路側の外観) 焼杉の外壁と段々の瓦屋根が連なる「繋ぎ」の部分を見る

年明けよりの着工が決まった「南畝の家」・・「母屋」と「離れ」からなる旧家、「離れ」を手掛けさせて頂いたのが25年程前。今回の計画では・・子供たちが独立した夫婦のために、これまでの生活の中心であった「離れ」の”つなぎの場”でしかなかった、やや暗かった場所を・・これからの生活を更に楽しめる・・明るくフレッシュなスペース・・「繋ぎ」として改修。

「南畝の家」

春頃より、ヒアリングを進めながら・・”かなり古い母屋”と”比較的新しい離れ”の・・傷みが見られる、様々な部分を修繕しつつ・・・メインとなる改修工事の設計デザインを同時進行していました。1111と、1が並んだ「ポッキーの日」に図面が完成。あとは工務店さんの見積り・・想定内に収まることを願うのみ・・です。