「酒津の家」- 植栽工事

工事が佳境に入りました。外壁や内壁、家具や設備機器・・これまで図面や文面で決定していた事物が、現場で次々とリアルに”仕上って”きます・・楽しくもあり、緊張もする・・瞬間。(上写真)建物のファサード。”やや押えながら、引き摺るような”左官仕上げの壁面に、ライトグレーの煉瓦タイルを埋込み。

ポーチの床は黒色の煉瓦タイル・・網代(あじろ)張り。ピーラー材の玄関戸は”小間返しの格子”。巾木も同じく黒色の煉瓦タイル。斜め張りのタイルが、巾木に当たる前に・・”縁を2重に廻して”ワンクッションとっているのが・・少しこだわりのデザイン。

地面に高低差のある溝を掘り・・パイプを埋設。パイプの下には“真備町の竹炭”・・竹炭には土壌の改良や浄化の効果があるそうです。大雨の被害のあった真備町は”美味な筍”の産地・・アクの少ない柔らかな“まびのたけのこ”・・その”間伐竹材”を有効利用。(真備町 ガンバレ!! )

パイプの上には”細かな枝”を敷き詰めて・・屋根には“樋が無い”ので、屋根から落ちる雨を“地中浸透”させる為の作業・・

庭木の多い建物では・・樋に葉っぱが溜まって、困る事が多い。樋掃除が大変なので・・出来る事ならば、“樋は無し”とする事が多い・・空から降った雨を”下水管に”ではなく、地中浸透・・無理のない感じがgoodです。

庭には灌水チューブを敷設。チューブに空いた”小さな穴”から、プログラムで制御された水が滴る・・これで”水遣りの心配と作業”を軽減。

リビングより、テラス越しの庭を見る。テラスの奥行きは2.5m。軒の出は3.0m。リビングとテラスの床には、同種のタイルを用いる事で、内外の一体感をつくり出します。テラス床はリビングより100mm下がり。”ほぼ平屋な雰囲気”で住まう感じのリビング・・敷地には余裕があり、周辺環境にも恵まれた計画・・庭と建物(屋外と屋内)の一体感には・・気を配りました。

庭よりテラスを見る。庭を手掛けて頂いたのは「UZU DESIGN」さん、暑い中の作業、ご苦労様でした・・。お庭の様子は・・またの機会にご紹介させて頂きますが・・ジュウガツザクラやアカシデ、ヒトツバタゴやジューンベリーなどなどを植えて、旧宅から移設した庭石なども配して・・すぐ側にある酒津公園の緑地の一部であるかの様な庭が・・出来そうです。楽しみ楽しみ。

工事を8月いっぱいに終えて、9月の始めに・・お披露目が出来る期間を設ける事が出来れば、良いのですが。

現場のすぐ側にある「酒津公園の樋門」・・

倉敷市ではお馴染みの「夏の風景」。配水池を経由した高梁川の分水の流れは・・子供達にとって格好の遊び場。自然の”流れるプール”状態。何度も何度も、下流に流れては上流に戻って・・繰り返し繰り返し、遊ぶ子供達の様子は・・まるで昭和な感じで・・goodです。15の樋門が並んだ姿は圧巻・・1924(大正13)年に完成した樋門は、現存する水門としては国内最大級で、平成28年には“国の重要文化財”に指定されました。桜の名所として春も美しい酒津公園・・夏の風景も・・goodでした。

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「酒津の家」- 内外装

“酒津の家”は大工工事が終わり・・内外装の”仕上工事”へと入りました。内部の壁仕上げは、主だったところは”珪藻土系の左官塗り材”。明るめのライトグレー色としました。床/天井のウォールナット系木材が木材仕上としては、やや濃い目なので・・壁は明る目に。

リビングより玄関部を見る。正方形の大きな”摺りガラス窓”を設け・・明るい玄関としました。

外壁仕上げは”左官塗り”。一部タイル張り。タイルとタイルの間となる”目地部分”を目地材とせずに・・壁仕上材としているので(壁に”タイルを張る”のではなく、”タイルが壁に塗り込められている”・・感じに見せたかったので)、タイル1枚1枚をマスキングした状態でのコテ仕事となっています。手間が掛かりますが・・よろしくお願いします、職人さん。

リビングとテラスの間の”掃き出し窓”の足下を見る。テラスは1FL-100。リビングの床/巾木はサーモタイル張り。敷居は山西黒石、敷居レールは真鍮埋込み。テラス床も室内と同シリーズのタイル張り。

キッチンよりリビングを見る、右手が玄関。リビングの向こうには・・南庭に面した広いテラス。リビングの天井は梁露し&板張り。手前に置かれているのは、これから据え置き予定の・・鋳物琺瑯製の浴槽。

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「酒津の家」- ガラス

工事中の、酒津の家でエントランスまわりの建具に”倉敷ガラス“を使ってみようと・・ガラス作家である小谷栄次さんにサイズや色等をお伝えして・・幾つか制作して頂いたものが事務所に届けられました。とてもいい感じで・・扉へ嵌めこむのが楽しみですが・・建具への留め方が悩むところ。

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「酒津の家」- 上棟

先週、無事に「棟上げ」が完了した酒津の家。
この日は棟梁をはじめ、大工さんが10人以上・・関係業者の人や、工務店さんのスタッフさんも合わせると・・現場はとても賑やかとなる1日。

「棟上げ」の日は、大勢の大工さんで・・1階の柱を立てて、梁を架け。さらに2階の柱を立てて、梁を架け・・建物の骨格を1日で組み上げてしまいます。梁は松材。柱は桧材。

梁を組み上げた後は、垂木を架けていきます。垂木はやや大き目のもので45mm×120mmの松材を使用。1階部分の屋根が大きい家。

垂木工事の後は、杉野地板を張っていきます。
杉野地板は、木目のキレイな化粧材を使用。

大きな屋根に覆われ、南庭に面したテラス部を見る、右手がリビング。大きな窓を介して・・リビングと一体の床仕上材(タイル張)でテラスも仕上げます。

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「酒津の家」- 木材

木材の加工場・・リビング内からテラスまで架かる、長さ6mの大きな米松梁をcheck。ここから更に表面をキレイに削る。

同じく米松梁だが、こちらは先程の物よりグレードの高い”ピーラー”と呼ばれる化粧梁・・大きな木材の上部と下部を除いた、中間部の目が詰まった良材を・・リビングと寝室の主要な箇所に用います。まだ加工前の状態で、ここから更に表面を削り・・キレイな化粧材として加工。

120mm角の「桧材の通し柱」をcheck。”通し柱”とは、建物角を固める・・建物土台から2層分の長さで伸びる柱材の事です。

105mm角の「桧材の管柱」をcheck。”管柱”とは、梁や土台などの各水平材間を支えている・・1層分の長さの柱材の事です。揃えられた梁や柱などの木材には・・棟上げの日に向けて、これから加工を行なっていきます。

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「酒津の家」- 配筋

コンクリート基礎の鉄筋・・コンクリートを打設する前に、鉄筋の種類/間隔/直径などをチェック。

岡山県建築住宅センターの検査も受けて・・無事終了。防湿シートの下には水滴がいっぱい。リブのついた異型鉄筋の表面には「SD295A、D10」というJISの規格である、刻印が打たれているのが見えますでしょうか・・SD295Aとは”鉄筋の強度別種類など”を表す記号、D10とは”鉄筋直径”を表す記号。

基礎立ち上がりの鉄筋。少し前までは、木製の立ち上がり型枠もよく見ましたが・・最近は金属製型枠が主流。前後しながら重なっていく鉄筋同士は、ズレない様に”結束線”という細い材でしっかりと繋ぎ止めていきます、繋いだ結束線が型枠に触れない様に”しまう”のがポイント・・次はいよいよコンクリート打設です。

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「酒津の家」- 掘削

掘削工事が始まりました。「建物を支える基礎の形」に地面を掘っていきます・・地面を掘ると”施工済みの杭“が見えてきます。基礎は「ベタ基礎」という底板全面がコンクリートになっている基礎・・地面全体をコンクリートで覆うので、地面からの湿気やシロアリなどの侵入を防ぐ事が出来る・・しっかりとした基礎の形式です。この後は防湿シートを敷いて、捨てコンを打って、鉄筋の配筋工事へと進んでいきます。

現場へは・・倉敷駅前から続く”水路沿いの道”を自転車で10分程なのですが、その道中にある”交番のような町の集会所”・・が興味深い。5本の道路が交わる中心に建っていて・・屋根の形を含め、築年数なりのいろんな良い味が出ているんですが・・もちろん一番興味深いのは「水路の上に建っている」こと・・橋の上に建物が建っているんですよね・・

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「酒津の家」- 杭打ち

昨年より計画を進めていた「酒津の家」が着工。敷地は・・岡山の主要水系である高梁川から繋がる配水池や、大正時代に造られた歴史ある(学会の土木遺産にも指定されている)樋門などもあり、桜の名所でも知られ・・四季を通じて倉敷市民に親しまれている”酒津公園“の近く・・落ち着きのある、とても恵まれた環境の敷地。

昨日より始まった”杭打ち工事”・・「湿式柱状改良工法」と呼ばれる地盤補強工事。すぐ横に設置されている機械で「混合された固化材」を、ドリル先端まで圧送・・ドリルで地面を上下しながら掘り進み、固化材を地面に注入/混合/撹拌・・機械の大きさから比較すると、作業自体は・・とても静かです。

南側の大きなテラススペースも含め・・建物本体を基礎下で、均等にしっかりと支持できる様に・・1.5~2.0m程度の間隔で、杭長4.0~4.5m程度の杭を・・45本施工します。10本/日くらいのペースで進みます。

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