「建築探訪179」-Gunma 8

議会棟を西より見る。

隈研吾さん設計の「富岡市役所(2018)」を探訪。2014年の世界遺産登録を契機として・・「富岡製糸場の再編」はもちろん、「TNAの駅」や「手塚さんの会館」などなど・・駅前を中心に”富岡の新たな顔”が、次々と出来ていました。

正面に議会棟、右に行政棟。

第一印象としては開放的で遠慮がなく、あちらこちらと自由に散歩ができる市役所・・長く伸びた庇や分節した建物の雁行配置も・・そういった印象を補強。

議会棟の庇下より行政棟を見る。右手には広々とした広場。

各棟のファサードにリズミカルに配された、隈建築の代名詞のような「木製ルーバー」も大活躍・・分棟/雁行/屋根/庇/格子/回遊・・隈建築に多く見られる、どのキーワードも昔から日本建築が大切にしてきた・・ベーシックな事ばかり。

左の行政棟と右の議会棟に挟まれた小さな広場より北を見る。

大きく持ち出した、深い軒裏は・・下地板である合板をそのまま見せた、公共建築には見えない仕上がり。

行政棟の2階よりエントランスのある東をみる。

緩やかなスロープが巡る、屋根裏を見せた行政棟のエントランスホール・・天井は合板の透かし張り。

「糸が貼られた」不思議な質感の壁も・・富岡の地域性や歴史からアイデアを広げた、オリジナリティのある仕上げでした。

「南畝の家」-着工

(道路側の外観) 焼杉の外壁と段々の瓦屋根が連なる「繋ぎ」の部分を見る

年明けよりの着工が決まった「南畝の家」・・「母屋」と「離れ」からなる旧家、「離れ」を手掛けさせて頂いたのが25年程前。今回の計画では・・子供たちが独立した夫婦のために、これまでの生活の中心であった「離れ」の”つなぎの場”でしかなかった、やや暗かった場所を・・これからの生活を更に楽しめる・・明るくフレッシュなスペース・・「繋ぎ」として改修。

「中庭の家」

ボーリングを始めました。地面に鉄の棒や筒を打ち込んで・・地盤の強さを調べたり、地中の土を採取して地質を調べたり・・3日程掛けて10m程度下にあるだろう支持地盤まで掘ってゆきます。コンクリート造などの・・自重が重たい建築物などをつくる際には、その建物直下となる部分の地盤調査は・・必ず行なわなければなりません。その調査データをもとに・・建物の構造設計を進めていきます。