展覧会 2016

展覧会を巡ってきました、一番のお目当ては・・
ワタリウム美術館での・・「リナ・ボ・バルディ展」 
イタリア生まれの女流建築家リナ・ボ・バルディは32才でブラジルに渡り・・以後78才で亡くなるまで、ブラジルを代表する建築家として数々の作品を、ブラジルにて手掛けられる。ワタリウム美術館は展覧会場としては狭く、展示される物の数も限られるが・・展覧会の為に敷き詰められた “ブラジルの赤土やモザイクタイル”“建築家愛蔵の家具や雑貨小物”ブラジルで建てられた建築の “原寸大の窓” などなどを・・本当にバランス良く構成されていてgoodでした。

リナの描くドローイングも魅力的だったし、リナのデザインした「ボール・チェア」もキュート・・リナの人物像やベースとなっている考え方が伝わってくる様な・・Very goodな展示でした。イタリアモダンのラショナリズムとブラジルの出会いから生まれた・・自由で、大胆で、チャーミングな・・リナ・ボ・バルディの建築・・サンパウロ郊外に建てられた、質素な教会建築が・・良かったです。

21_21 DESIGN SIGHTでの・・「建築家フランク・ゲーリー展」 
「やりたいのは、新しいアイデアを生むことだけ」という・・もうすぐ87才になる、アメリカの建築家フランク・ゲーリーの言葉。グニャグニャと不規則にうねる曲面が、絡み合う複雑さを極めた “ゲーリー建築” ・・展覧会のタイトルにもなっている「I Have an Idea」・・そのアイデアが建築として、どう実現されるのか・・彼のアイデアの原石とも言えるオブジェが、幾つも並べられた大机が並び、彼の言葉が壁に書かれた・・最初の展示室となる “ゲーリー・ルーム−” の居心地が・・Very goodでした。

国立近現代建築資料館の・・「みなでつくる方法」 
(上写真) この展示模型は「吉阪邸 (1955)」。いまは現存しないこの “有名な建築家/吉阪隆正の自邸” に・・訪問された経験があるという倉敷在住の(素敵な)方から、お聞きしたエピソードを・・思い出しながら、模型を見る。

森美術館の・・ 「フォスター+パートナーズ展」 
GAギャラリーの・・ 「GA JAPAN 2015 -PLOT 設計のプロセス展」
国立新美術館の・・「はじまり、美の饗宴展」
などなど、いろいろと見て・・勉強になりました。

「建築家のしごと 2」

倉敷市立美術館で昨日まで開かれていた建築展が終了。昨年よりも、たくさんの人が会場に足を運んでくださり・・感謝感謝。(上写真) 今回のトリムデザインの展示内容は・・自分達の建築作品はさておき・・(やや地味ですが)倉敷の中心市街地に対する調査&提案でした。

建築展とワークショップのお知らせ

『建築家のしごと2』に参加します。
期日;2015年12月9日(水) – 13日(日)(9:00 – 17:00)
会場;倉敷市立美術館 2階 第3展示室
参加者;14名の建築家と写真家

ワークショップ 

「倉敷市立美術館 (旧倉敷市庁舎)」の建築探訪
開催日;12月12日・13日
開催時間;14時~(一時間半程度)
集合場所;倉敷市立美術館 2階 第3展示室入口
定員;30名程度(予約優先)

期間中の土日に行われる建築探訪ワークショップをトリムデザインが担当します。

日本の建築界を代表する建築家である、丹下健三の代表的な建築作品のひとつであり、日本近代建築の秀作・・「倉敷市立美術館 (旧倉敷市庁舎)」。倉敷の方にとっては、慣れ親しんだ建物・・しかし、見慣れた建物であるが故に、その魅力や価値を見逃しているのでは !?

町家や倉が建ち並ぶ、歴史的な街並みは倉敷の大きな魅力のひとつではありますが、古い建物だけではない、倉敷の街のもう一つの大きな魅力・・それがこの「倉敷市立美術館」であり、さらに言えば、道路を挟んで建つ・・近代建築の秀作 「倉敷国際ホテル」と「大原美術館 分館」・・これらも含んだ1960年代の名モダニズム建築と古い街並みの対比。 これこそ倉敷という街の・・隠れた大きな魅力なのではないかと常々考えています。

今回の建築探訪を機会に、「倉敷市立美術館」あるいは 「モダニズム建築」について・・ その魅力や価値を再発見・・あるいは新発見・・して頂く事が出来れば良いなぁと思っています。

日ごろ、一般に公開されていないところも見学予定ですので、この機会にぜひご参加ください。
なお、13日は講堂の見学が出来ませんので、講堂の見学を希望される方は是非12日にお申し込みください。
また、参加の際には、歩きやすい靴でお越しください。

K2 GALLERY

まだ年末ではないけれど・・片付けをしていると思いがけない物に、ふと眼が止まります。「GA INTERNATIONAL」が大阪でも行われていた頃があり・・
場所は懐かしい「K2ビルディング」。言わずと知れた、京橋駅前にあった、篠原一男‥設計によりバブル期に建てられたポストモダンな商業ビル建築。その3Fにあったのが “K2 GALLERY”。
1990年代、大阪であっても、いろいろと建築系展覧会を見に行けた・・数少ない場所でもありました。
( K2のロゴマークも、チュミのドローイングも・・goodで、今でも大好き )

SCAI THE BATHHOUSE

現代美術ギャラリー

大きな唐破風の瓦屋根が並ぶ、こちらの建物・・ もともとは下町の銭湯だった建物を改装した・・「現代美術ギャラリー」。左手の壁にあまり目立ちませんが・・「SCAI THE BATHHOUSE」とサインがある事で、何とか「ギャラリーなんだ ?! 」と認識。

現代美術ギャラリー
玄関に近づいてもサインは控えめで・・ ギャラリーと知っていなければ、なかなか入らないだろう・・という雰囲気
現代美術ギャラリー
ガラス窓に、控え目な表示でタイトルが・・
名和晃平展
中に入ると、ギャラリーのある街並や建物外観からは想像のつかない・・圧巻のインスタレーション!! 

写真では分かり難いですが・・これは高い天井からオイルのような液体が重力そのままに、無数の線画を描くように、真っ直ぐに降り注ぎ・・幾つもの窪みを作りながら、黒い池のような面を形成しています。

名和晃平展

天井面にも、池面にある窪みと同じ様な形が・・ オイルの筋はまるで、天井面と池面を結ぶ糸の様・・でした。マテリアルとテクスチャの在り方で、増幅する知覚性と多様化する物質性が伸展し続ける・・現代社会の存在のリアリティを問われてきた、名和さんの最新作・・「FORCE」。ここにしかない空間/時間/物質を・・堪能。
台東区谷中にある「スカイ ザ バスハウス」にて、4月18日まで。

「最高に凄かった。最高に光っていた。岡崎京子の作品、・・」

岡崎京子展

「岡崎京子展」を訪れる。もちろん “初の大規模展覧会”。岡崎さんは1985年に21才で初の単行本を刊行され、以降も次々と秀作を発表・・1996年に休筆されるまでの間、今なお忘れられない心に残る・・数々のきら星の様な作品を、鮮やかな感性で描かれました。

岡崎さんの作品には・・80年代から90年代へと移る、様々な事物や人が次々と消費され崩壊してゆく様な混沌としていた時代の・・あの空気感の明暗が見事に映し出されていた様な気がします。表面を覆っている “明朗快活” さと、その根底に在る “どうしようもなさ” がアンビバレントに存在していた心の機微・・ドライでもありエキセントリックでもあり曖昧でもある・・”ふつう”。そんな自分達の心情を映し出した様な・・登場人物たちの物語を思い出すと、今も心に響きます。

建築&デザイン関係の本ばかりが並ぶ事務所の書棚ですが・・ W.ギブスン、P.K.ディック、H.Murakamiと共にマイフェイバリットなコーナーには岡崎さんの作品が24タイトル。カラックスやヴェンダースやYMOと共に・・10年経っても20年経っても、マイフェイバリットなヒーローの作品は・・心の棚から消える事はありません・・いつもいつまでも一緒・・ですよね。

岡崎京子展

デザイナー祖父江慎さんによる会場構成のアートディレクションも素晴らしく。原画をはじめ、学生時代の作品から関連映画の物まで岡崎ワールドに・・ゆっくりと浸れました。(館内の図書室にもプチ展示コーナーが在りました)

(上写真) 会場出口に掲げられていた・・岡崎さんの言葉に感動。
展覧会は世田谷文学館で、3月31日まで。

まちにアートが・・IMAGINEERING /2014

IMAGINEERING

今日は岡山市内を夕方まで・・ぶらぶら。
中国/四国地方最大の都市型ショッピングモールとして、今月OPENしたイオン岡山(さらにクリスマスイブ)で・・賑わう岡山駅前とは別世界の静けさ・・ いよいよ明日までとなった「IMAGINEERING」のまだ見ていなかった展示場所を巡る。

IMAGINEERING
柳川ロータリービルの1Fに展示されている・・ Mircea Cantorの「Idecided not to save the world」
IMAGINEERING
後楽館天神校舎に展示されている・・ Saimon Fujiwaraの「Rebekkan,(An Education)」
IMAGINEERING
岡山県立美術館の外壁に書かれたメッセージ・・ Liam Gillickの「the anyspace whatever」

街に・・突然やってきた見慣れない不思議な外国の現代アートが・・見慣れた風景に、楽しい違和感をつくり出した、約2ヶ月でした。

開催中・・

飾り付けも終わり・・ 昨日から、「建築家のしごと」展・・始まりました。
場内はこんな感じ。パネル2枚と模型1個が基本・・✕15組。30枚のパネルと15個の模型。会場である建物(山陽新聞本社ビル)もgoodです・・ 上写真の奥にある回廊もgoodです。ぜひ、ご来場下さい。

建築家のしごと@さん太ギャラリー

岡山で活動している15組の建築家による展覧会に参加します。

人々の生活に欠くことのできない物として・・身近な存在でもある「建築」は、家族の生活を支え、街の活動を支え、コミュニティを支える核でもあり、風土・環境・歴史を作り出す存在そのものでもあります・・「建築」の様々な側面や魅力を知ってもらう機会となる事を目的として・・ 写真・図面・模型などにより「建築家のしごと」を紹介させて頂きます。

また、参加建築家が各自で掲げたテーマによるトークイベントも開かれます。「建築家のしごとって?」「建築家の考えていることって?」などなど・・スライドを使って建築家自らお話をさせて頂きます。

建築関係者だけでなく、学生から一般まで全ての人を対象とした展覧会としていますので・・ 皆様、是非ご高覧ください。
トリムデザインの在廊日:2014年12月20日㊏

建築家のしごと
2014年12月16日㊋→21日㊐
10:00~18:00(最終日16:00) 入場無料
さん太ギャラリー【山陽新聞社本社ビル2F】

【イベント】つなぎ場
スライドを使った{楽しい}トークイベント
2014年12月20日㊏14:00~15:30 観覧自由

お城にアートが・・IMAGINEERING /2014

IMAGINEERING

岡山市にある鳥城(うじょう)・・へ初めて行きました。鳥城とは、戦国時代に宇喜多秀家が築いた天守閣のある岡山城の別名・・いま在る天守閣は、戦後RC造にて復元されたものですが・・日本三名園としても有名な「後楽園」と川を挟んで向かい合う位置関係にある・・岡山城の城跡は “鳥城公園” として・・整備。(上写真) 城門を見上げる。

IMAGINEERING
岡山城に来たのは、「IMAGINEERING」の展示を見るため・・
IMAGINEERING
城門の2階が、現代アートの映像インスタレーションの展示会場になっていたり・・
Dauglas Gordonの「Pretty Much Every Film and Video Work From About 1992 Until Now 」
IMAGINEERING
お城の前に・・大きな卓球広場が出来ていたり・・
IMAGINEERING
鏡面仕上げの卓球台・・ これも体験型のアート作品・・ 
Rirkrit Tiravanijaの「Untitled 2012 (who if not we should at least try to imagine the future,again)(remember julius Koller)」
IMAGINEERING
ホワイトBOXのアートパビリオンが・・天守閣や櫓に囲まれた書院跡の公園内に現れていたり・・パビリオンの中では、暗闇に様々な文字が浮かんでは消える・・映像インスタレーション作品が・・
Peter Fischli & David Weissnの「Untitled(Question projection,big)」
IMAGINEERING

2014/12/25まで開催の「IMAGINEERING」は、岡山城だけでなく・・ 岡山市内の様々な場所で展示・・いつもの街が美術館となり、何気ない瞬間にアートと出会う・・・街を元気にする、楽しい企画。