「建築探訪 116」-Finland 8 / Helsinki

サノマハウス

ヘルシンキの中心地にある現代的なオフィスビル・・ フィンランドで最大手の新聞社 “サノマ社” の本社ビル・・「サノマハウス(1999) 」。設計は、Jan Söderlund and Antti-Matti Siikala。外部に突出してきている壁面支持材・・存在感があります。ガラスキューブな建物ですが・・建物が面している方位により、外装の構成が少し異なっています・・

サノマハウス
隣に並んで建っている・・金属板張りの有機的なフォルムの「ヘルシンキ現代美術館(1998)」に対して・・ ガラス張りのキュービックなオフィスビル
サノマハウス
正方形プランの対角を結んで出来た・・三角形のアトリウムロビー。ガラス面を支えている支持材が、内部には出てこないので・・内部はスッキリ開放的
サノマハウス
アトリウムロビーの吹抜けに面して並んだ・・メタリックでシャープなエレベーターが壮観・・SF映画やCM撮影の背景に最適?
サノマハウス
1階アトリウムロビーより、吹抜けのある地階を見る。新聞社用の食堂でしょうか・・こちらは外観やアトリウムロビーのメタリックな感じとは対照的・・ 木製で落ち着いた感じのインテリア

「建築探訪 115」-Finland 7 / ALVAR AALTO 4

アアルト大学ショッピングセンター

アアルト大学(前ヘルシンキ工科大学)探訪の最後は・・「ショッピングセンター」(1961)。上写真の奥には、キャンパスの象徴である講堂が見えています、その左手には図書館。ここはキャンパスへの入口となる場所です。矢印のようなユニークな形をした、建物の白い壁面を・・南側より見る。

アアルト大学ショッピングセンター
ちょっと視点を下げると・・軒先が緩いアールの連続となっている事が分かります
アアルト大学ショッピングセンター
西側の建物正面から見る。生協のような感じで、幾つかの店舗が入っています。銅板葺き屋根のタテハゼが、それぞれのスパンで放射状に広がっていて・・何かの模様の様に見えます。この建物のちょっとオモシロイ雰囲気を作リ出しているのは・・ 屋根の微妙なニュアンスの付け方・・

軒先が緩やかなアールになっている事と同時に、屋根自体も短手に・・緩やかなムクリを付けています。スパンごとのリズムを強調している縦線2本(縦樋?)も効いています。白い壁面と対比させる様に、軒裏/建具/腰壁の色は黒色とし・・バランスの良い落ち着いた調子がgoodでした。

「建築探訪 114」-Finland 6 / Otaniemi

オタニエミ工科大学付属礼拝堂

「オタニエミ工科大学 付属礼拝堂」(1957)を探訪。設計はヘイッキ&カイヤ・シレン夫妻。オリジナルの建物は1976年の放火により焼失してしまっているので・・現在の建物はその後の再建。(上写真)アプローチより見る。

オタニエミ工科大学付属礼拝堂
南外観を見る。東西両サイドの煉瓦壁が、この建物の大枠を限定しているフレームとして効いています
オタニエミ工科大学付属礼拝堂
周辺の森と建物前庭を隔てる”丸太塀”。地面に立てたH鋼の間に、荒々しい丸太を落とし込んだ、校倉的な構成がオモシロイ
オタニエミ工科大学付属礼拝堂
建物前庭からエントランス部を見る。左手には”丸太塀”と同じ構成による鐘楼。
オタニエミ工科大学付属礼拝堂
オタニエミ工科大学付属礼拝堂
木と鉄で組まれた梁が支える木造屋根と2つのガラス面によるシンプルな構成・・心に響く小さな祈りの空間。東西の煉瓦壁が外部からそのまま内部まで続いています。床も煉瓦・・煉瓦と木を中心とした簡素な構成
オタニエミ工科大学付属礼拝堂
ハイサイド光が差し込む、南に面した大きな開口部・・その下には高さを抑えたエントランス。エントランスの先に丸太塀が見えています
オタニエミ工科大学付属礼拝堂
祭壇を見る。超シンプルな構成の建物以上に、何の飾りもアイコンもない祭壇。祭壇に向かって祈る人々の視線の先に在るのは、ガラス面の向こうにある小さな十字架と木立のみ・・この辺のシンプルな宗教感/感性/感覚は、他のヨーロッパ圏の国々とはかなり違っている気がします・・ 日本人と同じく”木の文化”を長年培ってきた国だからなんでしょうか・・ なんとなく親近感を感じるフィンランド。第二次大戦の同じ敗戦国でもあったり
オタニエミ工科大学付属礼拝堂
オタニエミ工科大学付属礼拝堂
この建物の大きなチャームポイントである・・印象的な屋根を支える”架構”。スチール斜材の存在が効いています

「建築探訪 113」-Finland 5 / ALVAR AALTO 3

アアルト大学学生寮

アアルト大学本館から、北東に500mほど離れた場所に位置する「アアルト大学 学生寮」(1966)を探訪。 (上写真)東南面の中央部あたりを見る。ポチポチと並ぶ、学生各室の窓・・アアルトらしい「大きなハメ殺し窓+小さな縦長の換気窓」の組合せ、換気窓をやや短くして・・動きのあるデザインに整える。1階部分をやや控えて、2階以上の煉瓦ヴォリュームをやや浮かした感じに見せるデザインも・・他の建物と同じアアルトの好む手法・・

アアルト大学学生寮

東面から南面にかけて、うねりながら伸びる長い立面 (長いので半分しか写っていません)。長い東南側立面の・・ 南半分となる 「うねっている壁」がアアルトらしくて素敵! (上写真) 右手で東向きだった各部屋の窓は、左手に行くにつれて・・うねりながら南向きに。南側から見ると6階建て。

アアルト大学学生寮
東南側立面を見る。”うねる壁” は東南面の南半分のみで、一度分節(プラン的には個室間の共用部)が入って・・東半分は真っ直ぐ
プランでみると「レの字型」・・図面上が北。大きな平面構成としては、2本の棟が中央のホールを抱え込んだカタチ。北から南に伸びる直線部の棟と、南から北東に向けて伸びるハネ部の棟・・ワンフロアで50室程度の学生寮。いわゆるアアルト建築に見られる有名な「扇形デザイン」の系譜・・

中廊下型と片廊下型のMIX・・もし自分が寮生で入るとしたら、やはり図面下の “うねっている”部分がいいかなぁ・・13室/50室。図面で見ての通り、どの部屋も四角ではなく歪んでいますが・・これくらいの歪みだと、部屋に入ればそんなに違和感がない程度の歪みの様な気もします。(残念ながら、中は見られませんでしたが・・)

アアルト大学学生寮
メインアプローチとなる北側道路より見る。2つの棟に挟み込まれた1階ホールが見えます。北側から見ると4階建て・・南北軸方向でかなりレベル差のある敷地に配置された建築
アアルト大学学生寮
「レの字」の折れ部分を見る。うねった壁の終点となる部分・・右側がうねった部分、ここも一度分節(プラン的には個室間の共用部)が入って・・真っ直ぐな部分へと繋がる

「建築探訪 112」-Finland 4 / ALVAR AALTO 2

アアルト大学本館

「アアルト大学 本館」(1964)を探訪。右手の突出した部分はオーディトリアム。本館全体の平面形は一言では説明し難い・・水平的に広がりのある構成で、とても大きく伸びやかに配置されていて・・上写真で見えているのは南側から見える・・ほんの一部・・

アアルト大学本館

残念ながら本館は部分的に改修工事中。本館メインエントランスのある西側付近はご覧の様な状態。本館のオーディトリアムは見る方向によって様々な表情を見せます・・形としては、丸いバームクーヘンを1/4よりやや大きい扇形平面に切って、中心側からカジった様なカタチ。(上写真) 北西より見る・・突出したオーディトリアムヴォリュームの足元がメインエントランス。

アアルト大学本館
ぐるりと廻って、東側の入口まで来ました。正面ピロティ部が東側入口。右手にはホリゾンタルに広がる教室群。窓はもちろん”アアルトらしい” ・・木製の水平連続窓
アアルト大学本館
南側より見る。左手ヴォリュームの・・ピロティ部に東側入口。正面の教室群は・・奥&右手に向かって広がっていきます
アアルト大学本館
マッシブな煉瓦のヴォリュームを支える “金属板貼り”の丸柱・・前述の図書館と、同じ建築的要素による構成ですが、竣工したのはこちらが先です
アアルト大学本館
ピロティ内を見る
アアルト大学本館
玄関扉を見る。縦に並べて付けられたドアハンドルは、もちろんアアルト自身のデザインによるオリジナルの “アアルト引手“・・ この後どこのアアルト建築に行っても、玄関扉には・・ほぼこのドアハンドルが付いていました。
アアルト大学本館
風除室内を見る。低く低く押さえられた天井高。正面壁には黒い “アアルトタイル”
アアルト大学本館
近くで見る “アアルトタイル”
アアルト大学本館
東側エントランス付近から1階ロビーを見る。リブな天井が段々・・”アアルトタイル巻き” の丸柱・・どれもアアルトらしい構成要素の数々
アアルト大学本館
アアルトらしい天井付きの照明器具が並んでいる・・廊下
アアルト大学本館
2階ホワイエへと続く階段詳細を見る。後ろが工事中のオーディトリアム・・残念ながらチラリとも中は見れず。劇的な4本の帯状スカイライトからの光に満ちた、垂直的な広がりのある、扇形平面の空間はどんな感じだったろうか・・残念
工事関係者の人に注意されない様に・・遠慮しながら、本館建物内をブラブラ・・
アアルト大学本館
図書館側よりオーディトリアムを見る。芝生が広がる広場では、学生さんが休憩中。フィンランドではどこでも芝生に寝転がって、日光浴をしている人が多い。冬が長い北欧では、陽射しを避けて木陰へ・・という人は少なかったです

「建築探訪 111」-Finland 3 / ALVAR AALTO 1

アアルト大学図書館

遂にやって来ました・・ アアルト建築は以前に一度訪れた事はあるのですが、やはり(アアルトの母国である) 本場フィンランドで見る方が、アアルト建築の真髄に触れられる気がするからなのか・・気持ちとしては 初アアルト建築 !!! 
1949年のコンペで、フィンランドを代表する世界的な建築家アルヴァ・アアルト(1998-76) が勝利・・本館、講堂、図書館、学生寮、体育館、実験棟、発電施設、生協棟などからなる・・「アアルト大学(元 ヘルシンキ工科大学)」を探訪・・ (上写真) 1969年完成、図書館の外観を南側から見る。  

アアルト大学図書館

北西側から外観を見る。地上2階 地下2階の建物。事務的なスペースは地上部1階にまとめて、階高を高く取った2階に閲覧室を配置。2階の閲覧室は西側の階高が一番高く、東側に向かって段々と階高が下がっていきます。北西側から見ている上写真では、1階に較べて2階は倍以上の高さがある事、2階の階高が手前から段状に奥(東)へと下がっていっている事が・・よく分かります。黒い石張りの下層部でやや抑えて、上層煉瓦ヴォリュームをやや浮かした感じ・・ 

アアルト大学図書館
東側から外観を見る。こちら側から見ると、2階の階高は西側よりかなり下がった事が分かります。帯状デザインで立面に動きを出している部分・・煉瓦を部分的に白くペイントしているのかと思いましたが、白大理石が張られています
アアルト大学図書館
東側から外観を見る。この辺りは地盤面が下がっているので、地上3階。この後たびたび出会った “アアルトらしい窓” ・・「縦長換気窓+嵌殺し」の連続で構成された木製水平連続窓・・は煉瓦腰壁との構成がgoodです
アアルト大学図書館
東側外観の詳細を見る。窓と窓の間の・・プチ壁は角波金属板張り、水切りも同材、木製窓とともに・・クラフト感が出ててgoodです。煉瓦+木+金属・・どのアアルト建築にも共通する、アアルトらしい素材感
アアルト大学図書館
図書館はキャンパス全体の南側エッジ・・バス停もすぐ側にある、人の往来も多い所に位置しています。(上写真) 図書館のメインエントランスへ向かうアプローチを見る。建物の長手軸に対して真直角ではなく、微妙に角度を振っているアプローチ軸
アアルト大学図書館
金属板張りの丸柱が並ぶ、キャノピー下のメインエントランス
アアルト大学図書館
ガラス張りのエントランスから、光がたくさん差し込んで・・とても明るい 1階のメインロビーを見る。右手には2階閲覧室へと至る、緩やかな階段
アアルト大学図書館
階段を上がると、2階フロアの中心部分。ハイサイド窓から差し込む大量の光が照らす、曲折した大きな天井面が占有する空間・・正面には貸出カウンター
アアルト大学図書館
2階フロアの中心部分から左側(東側)を見ると・・ ポチ丸の天窓が並んでいるその向こうには、天井高を抑えた閲覧室。奥の方には東面の水平連続窓に面した読書カウンター席。(これだけ天窓とハイサイド窓が多い空間なので、水平連続窓が必要? って気もするが・・) 
アアルト大学図書館
2階フロアの中心部分から右側(西側)に位置する・・ 2階フロアで天井高が一番高い、ハイサイド窓とストライプ状天窓がある閲覧室。こちらの室はガラス壁で間仕切られていて・・自習室のような感じ。 
アアルト大学図書館
建物の長手軸方向であるハイサイド窓に対して、微妙に角度を振っている書棚の配置が・・アアルトらしい
アアルト大学図書館
背丈程の高さまで、”アアルトタイル” が巻かれた丸柱
アアルト大学図書館
天井面の単調さを補いながら、空調などの設備機器を隠している・・天井ルーバーは室内の音響効果にも良いのかな。窓際に吊られた照明器具・・もちろんアアルトのデザイン

日本で見られるアアルト建築の資料としては「a+u(1977)」「SD(1983)」などの作品集がよくまとまっていて便利なのですが・・ひとつの建物に対する写真や図面などの数量は限られ、写真も白黒だったり解像度も低かったり・・30年以上前の古い作品集をいくら凝視しても、なかなか湧いてこなかった・・ アアルト建築のリアリティや空気感を、現地に立って初めて・・心身に深々と感じる事ができ・・ 本当に大満足。😭😭😃😃👏🏻👏🏻

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「建築探訪 109」-Finland 2 / Helsinki

カンピ礼拝堂

ヘルシンキの中心地、喧騒が絶えない賑わいのある広場 “Narinkka square” ・・現代的な商業ビルのすぐ側に、ポツンと建てられている、小さな木造の礼拝堂・・K2Sアーキテクトの設計による「カンピ礼拝堂」(2012) ・・

カンピ礼拝堂
東側より外観を見る。見ての通り外壁は垂直ではなく、建物平面も丸い・・下部より上部に向かって広がったカタチ、その姿はまるで・・木製の”お椀”
カンピ礼拝堂
西側より外観を見る。外壁のせり出しは・・東側よりも北側と南側、北側と南側よりも西側が・・よりせり出している。右手の黒い部分がエントランス棟、木造部分が礼拝スペース
カンピ礼拝堂
湾曲した外壁の詳細を近くから見る。水平に張られた木材1本1本の見付けは50mm・・木材の底面部の見えない所でビス止めしていて (ときどきビスが見えていますが・・) 、しっかりと透明保護塗装が施されています
カンピ礼拝堂
内部に入るとこんな感じ・・非常に静かです。都市部の喧騒地に有りながら・・内部は靜寂に包まれた一室空間。”お椀の底”に居るような感じ・・お椀の”蓋”の隙間から、壁を滑るように光が差し込んできます。内装材は、”板張り”のような薄い張り物の感じではなく、厚物の木材を積み重ねた様な・・質感が出ていて、goodです
カンピ礼拝堂
エントランス棟の掲示板に貼られていた建築図面・・卵型をした平面形状がよく分かります。木造部の断面詳細図はありますが・・柱梁が構造的にどうなっているのかはイマイチこの図面だけでは分かりませんが・・壁厚・天井厚はかなりある様に見えます・・梁はトップライトの隙間に見えてはいますが、柱は外壁のRなりの集成材? なんだろうか・・

「建築探訪 108」-Finland 1 / Helsinki

ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」

フィンランドの首都ヘルシンキの中心地にある・・ ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」。1993年の国際コンペで選ばれた米国人建築家スティーブン・ホールによる設計で、1998年に完成。美術館の周辺には国会議事堂や国立博物館、サーリネン設計のヘルシンキ中央駅、アアルト設計のフィンランディアホールなど・・ヘルシンキの主要な建築が集まる中枢的エリア。 
(上写真) 緩やかな弧を描くチューブを切りっ放しにした様な北側ファサードを・・広場より見る。素晴らしい青空&芝生。 

ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」

エントランスのある南側ファサードを見る。左右非対称の不規則なバランスによる建築構成が特徴的。2つのヴォリュームに挟まれ少し窪んだ中央部分がエントランスホール。右側のヴォリュームは弧形チューブ状で・・ヘルシンキの太陽軌道に基づいたカーブを描きながら、北側ファサードまでひと繋がりとなっています。左側のヴォリュームは矩形状で・・真っ直ぐに伸びていき、右側のヴォリュームに交差貫入(Chi-asma)していきます・・ 

ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」

2つのヴォリュームに挟まれた、明るい壮観な光景のエントランスホールを1階より見る。両側のヴォリュームと相関しながら、緩やかなスロープで展示室間を巡ってゆく構成となっています。散策的に空間を経験出来て・・充分に建築を楽しめました

ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」
(左) スロープを上がった2階よりエントランス方向を見返す。 (右) 廊下より展示室への入口を見る。壁や天井といった空間の構成要素のデザインは大胆なのですが・・ 扉や手摺などの小スケールなパーツにはクラフト的ともいえる様な、細やかなデザインがなされています。 
ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」
南側向きの大きな開口に面した2階ロビーを見る
ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」
北側向きの大きな開口に面した、5階大展示室に入る前のロビー的空間

最上階である5階の大展示室を見る。低い角度から入ってくる光を誘い込む様に・・大きな弧を描く建物外形なりの天井、ダイナミックなトップライト。一見まっすぐに見える壁も、外形なりの緩い曲面・・ 曲面壁上部にはハイサイド窓 (両側の壁に書かれている文字はアート作品です)。静謐でありながら劇的でもある・・大スケールの展示空間・・ そこに設営されていたアート作品も相まって(壁の仕上げを削り落として文字を書くというMarja Kanervoさんの作品)・・ カッコイイ空間でした!!!   
この建物のコンセプトのひとつでもある「中間スケールの排除」という考え・・建物の構成要素を大スケールとする事で、中間スケールを占めるものとなる芸術作品がニュートラルな壁の量塊と対比され・・そして得られる “沈黙” ・・それこそがこの建物の諸空間のコンセプトだそうです・・  

ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」
メインエントランスの扉を見る。多くの人が触る事で、変色していく扉の引手・・ 職人が作ったような形と風合い・・大きな建物でも小スケールな部分・・ヒューマンスケール的なディテール・・への配慮も忘れられていません
ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」
建物西面を見る。街に面した気持ちの良さそうなテラス席は美術館のカフェである「Café Kiasma」の屋外席。ヘルシンキはフインランドの首都であり、人口は60万人、周辺の都市的地域までいれて120万人規模・・100万人以上が住む都市圏としては・・北緯60度に位置する、欧州最北の都市
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スウェーデン・フィンランド 建築探訪

先週は、アスプルンド/レヴェレンツ/アアルトなどの作品を見るためスウェーデン・フィンランド へ建築見学へ出掛けていました。天気にも恵まれ、たくさんのいい建築に触れる事ができ、たくさんの出会いもあり・・旅行で出会った皆さんのおかげでより良い旅となりました・・感謝感謝。訪れた素晴らしい建築の数々はボチボチとブログにUP・・