「建築探訪 41」-Tokyo/青山

根津美術館

表参道の南端・・ 青山の広い森のような敷地に建つ・・隈研吾さん設計の「根津美術館」(2009) を見に行って来ました。天気はあいにくの小雨。
(上写真) 西-駐車場側より見る。シンプルな切妻屋根だが・・屋根の先端が鉄板製で非常に薄くなっていてシャープなのがさすが・・この屋根先の薄さがこの建築の一番のチャームポイント。

根津美術館
ポーチ部を見る。壁面はリン酸処理の鉄板、軒裏は高圧木毛セメント板、梁は鉄骨露わしと・・工業製品的な素材感を生かした構成がGOOD
根津美術館
40m近くある長い・・露地的なアプローチ部を見る。右側の道路を隠す竹林と丸竹を小間返しで張った壁に挟まれ、2間近くある深い庇下・・包まれる様な軒下空間。この深い庇下空間を可能にしているのは天井面の三角鉄プレートの片持ち梁のおかげ
根津美術館
(左)竹林が植えられた道路側より見る
(右) 1階展示室は庭園に対して大きく開いた開放的な空間。竹練付け板の間に、照明器具や空調設備が仕込まれていて・・キレイな納まりの天井面
根津美術館
(左)南-庭園側より見る。棟/けらば/軒先の役物を一切排したシンプルな瓦葺き屋根 ・・ 大屋根の建築は、やはり軒の低さが美しさのポイントですよね
(右) 美術館と庭園を挟んで建つ、離れのカフェで・・ お茶して帰りました

ショールーム

先週末はショールームを何軒か廻りました・・
(上左写真)はイームズなどのモダンデザイン家具でミッドセンチュリーデザインの最盛期をリードした「ハーマンミラー」
イームズが生み出した大量生産時代に適した新しい素材/構造による画期的デザインの名作家具は50年以上経った今でも色褪せる事はありません・・半世紀を超えてなお人々に愛される家具というのはただ見た目が美しいだけでなく、とても使い易く/座り心地の良い椅子だ・・という事を実感。

(上右写真)はカッティングシートのメーカーで「中川ケミカル」
カッティングシートとは簡単に言えば色柄の付いたフイルムシート・・看板サインの切文字として使ったり、ガラスに貼ることで摺りガラス調やミラー調にして視線を調整したりなど使い道はイロイロ・・・「MYクリニック」の玄関部ガラス面に貼る素材を確認
ここのショールームのカッティングシートの貼り方が素敵でした(デザインはエマニュエル・ムホーさんというフランス人のデザイナー)、ほぼ1月毎程度で yellow-red-green-biue-blackと色調が変わっていくそうだ

工事中の根津美術館

(上写真)南青山にある輸入家具メーカー「Cassina」さんを見た後にブラリとしていると・・隈研吾さんが手掛けられていた「根津美術館」の改築がほぼ出来上がっていました!・・言い方は変だが “鉄でつくった木造建築”という感じ
美術館が再OPENしたら所蔵品(国宝)である尾形光琳の「燕子花図屏風」などが公開されている時に見に行きたいなぁ・・