「建築探訪 164」- Kagawa 7

豊島美術館

このムニュっとしたコンクリートの殻・・2010年にできた「豊島美術館」・・とにかく凄い空間&建築・・アーティスト内藤礼との協働によるワンルームの半屋内外空間・・・素晴らしかった!!!!!!!!!!!!。
(10年程経っているのでコンクリート屋根の”フッ素樹脂塗装”がそろそろ再塗装の必要有りでしょうか・・)

豊島美術館

建築設計はSANAAの西沢立衛さん・・・シームレス!!!!な、どこにも継ぎ目のない40×60mの一塊のコンクリートシェル!!!!!!。(どうやって???こんな建築を作るんだ???という印象とは裏腹に、施工過程は意外と原始的で、人力勝負だったりもするので、ビックリ!!。) 
残念ながら内部撮影禁止なので・・こちらを

豊島美術館カフェショップ

美術館に隣接したこちらのカフェショップは、美術館のミニチュアのような類似型の空間でおもしろい・・・訪れた日は、多くの外国人・・・瀬戸内海の小さな島という、不便な場所に在る美術館ながら・・海外の旅先として、足を伸ばしてでも訪れたい魅力がここには在るのでしょう・・建築とアートと自然が調和連続した・・ダイナミックな唯一ここにしかないという・・アートな場所。

「建築探訪 98」-Tokyo/蒲田

森山邸

SANAAの西沢立衛さんの設計による「森山邸」(2006) 。1~5坪程度の小さな白い箱が10個・・ 敷地内に散りばめられた様な不思議な・・それまでになかった斬新なプランの集合住宅です。(上写真) 北側道路から見たところ・・箱と箱の間は土のままで庭のような、路地のような・・

森山邸
10個の独立した箱で・・3軒が住まうかたちの集合住宅なので、複数の独立した箱とその箱間の屋外スペースが自分の住居エリアとなる・・個性的な住まい方。(上写真) 東側道路から見たところ・・
森山邸
北側道路から見たところ・・

敷地を囲う北側道路と東側道路は3~4m程度の狭い道路。その道路に2階建ての住宅が、門扉塀もなく境界いっぱいまで・・向かいあって建つ形の住宅街の中・・ 建物ヴォリュームに対して比率の大きい開口。大開口の上、更にカーテンブラインド等もないので、生活空間が道路側に向かって・・まるでショーウインドウの様にOPENな状態。住まう方にそれなりの覚悟が必要な住まい。

森山邸
北東側から外観を見る。 確かに、これまでのコミュニティや風景とは全く違う形式が・・いたって普通のどちらかと言えば懐かしい様な下町的な感じの住宅街の中に・・ 提示されていました。関係性や多様性というキーワードは建築に限らず・・どんなジャンルでも、今やコンテンポラリーなテーマとして重要な視点なんでしょうね・・

「・・窓を大きくすると、周りが見え始め、動的関係が生まれる・・閉鎖的で一様な世界から、いろいろな生物が関係し合う、より多様な生物世界となっていく・・明るく開放的で透明であることが僕には必要であった・・今までのコミュニティがつくり出してきた風景とは形式的に違う、これからの風景に繋がっていく・・」  by西沢立衛

「建築探訪 62」-Naoshima

海の駅なおしま

SANAA (妹島和世+西沢立衛) の設計による「海の駅 なおしま」(2006)。フェリーが直島に着くと、眼に飛び込んでくる・・ ひとつめの作品。大屋根の下に、イベントホール/券売所/休憩室/待合室/事務室などの機能を配置したフェリーターミナル ・・しかし見るからに、ただならぬ感じの様子・・・  柱が細い !!!!!!! ・・・高さが4m以上もあるのに直径85mm !!!!! 

海の駅なおしま

70m×52mのこんなに大きな屋根なのに・・こんなに細い柱なのに・・ グリッドスパンが 6.75m !!! ・・ 屋根厚は 155mm !!!  

海の駅なおしま
(左) 壁は鏡面に仕上げて、存在感を薄めています
(右) 梁同士の接合部はもちろん、柱と梁の接合部も・・ 余計なものが一切ないスッキリした見事なディテール。地面に突きさしたままの様な柱と床面の取り合いも・・何気ないですが・・ なかなか出来ない
海の駅なおしま
床には緩やかな勾配が付いています・・ 遮るものの存在が消されて、大きく薄い屋根に覆われただけの場所があるだけ・・嘘の様に見事な見事な抽象空間
SANAAによる「空」
島の中にあるアート作品。SANAAによる「空」
直島フェリーターミナル横の広場
フェリーターミナル横の広場にある、オレッキエッテのような椅子・・これもSANAAによる作品
右奥には草間彌生さんの「赤かぼちゃ」
ベネッセハウス
(左)この日の宿泊は「ベネッセハウス」・・ 安藤忠雄さんの設計により1992年に出来たホテルを備えた現代美美術館 。もう20年以上も経ちました、ここから様々なプロジェクトが始まっていったわけですね・・
(右) テラスで気持ち良く朝食。前日に岡山で買っておいた 岡山木村屋のパン と 煎れたてのコーヒー
直島nendo

直島をフェリーで離れる時に見送ってくれたのは・・ nendoによる、光るコーンのインスタレーション作品・・ キレイでした。

「建築探訪 30」 -Tokyo/表参道

ディオール表参道

「ディオール表参道(2004)」、設計はいまや日本を代表し、海外での活躍もめざましい・・「金沢21世紀美術館」の設計などで知られる SANAA/妹島和世+西沢立衛

四角/ガラス張り/ミニマリズム/レスイズム・・・いわゆるガラスBOX建築・・近代建築の巨匠ミース・ファン・デル・ローエ(1886-1969)の系譜・・今もスタイリッシュな作風の多くの建築家が憧れる・・・ミースの 「完全なガラスの箱のような、なにもない建築をつくりたい」 という夢は・・
「フリードリッヒ街のオフィスビル」というこの1919年に描かれたドローイング(下写真)から始まっています・・90年近く前にミースが描いた夢に今なお多くの建築家が魅了されているのです・・魅了されているというよりも”呪縛”だね