「玉島の家」-半年後

雨天の中・・昨年11月末に竣工引っ越しから半年が経過した玉島の家」を訪問。何か困らられている事がないか、こちらが思い描いたプランニングがうまく機能しているのかどうか・・いろいろと様子を伺う。

玄関を見る、玄関上のペンダント灯はオカベマキコさんの「シャボンランプ」。右手の黒い四角は、表札とインターホンと郵便受けを・・1つにまとめたオリジナル制作物の「サインプレート」(名前の表記は写真を加工して消しています)。
ハンモックが常にあるリビングダイニング・・お庭の緑を見ながらハンモックに揺られる生活。右手に見える作り付けローテーブルの向こうがキッチン・・お庭とテラスをL字に囲ったLDK。
ハンモックで区切られた向こう側、窓際に設けられた作り付けのカウンター机は・・「子供の勉強コーナー」。右側には作り付けの収納棚。リビングダイニングの一角を何気なく区切っての子供スペース。
ハンモックの後ろにある、3枚建ての扉面2枚には鏡を貼って(扉をしまうと鏡は隠れてしまいます)・・・手足を伸ばしても全身が映る鏡で、ダンス教室の気分。鏡の大きさは巾1.1m✕高さ2.5m。
3枚建ての扉・・は裏面にも一部鏡を貼っています。こちらの土間スペースは、ご主人の趣味である「自転車コーナー」・・後輪に”サイクルトレーナー”を取り付けて・・みんなの居るリビングダイニングのすぐ側で、室内トレーニング。
土間横に設けた・・自転車グッズ専用の収納棚。右上にヘルメット、その下に空気入れ、その下には折り畳んだ”Wahooのサイクルトレーナー”・・などなど、事前にお聞きしていた物がピッタリと入るように・・作り付けた収納棚。
今は子供達のプレイルームとなっている、オープンスペースな2階を見る。階段で7段上がると2階・・・1階床と2階床の段差は1.5mしかないので、1階と2階の距離がとても近い。
2階より1階を見返す・・・庭の木々がもう少し大きく成長してきたら、リビングダイニングの前面は・・”緑のスクリーン”で覆われる予定。ハンモック、自転車、ダンス、庭でのキャンプ、テラスでの食事などなど・・アクティブなライフスタイルを満喫できるようにという施主からの要望をカタチにした「玉島の家」・・楽しく生活を送られている様子を拝見させて頂き・・安心いたしました。

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「玉島の家」-竣工写真

オープンハウスは終了・・・撮れる時間を見つけては、少しづつ撮影していた”竣工写真”もなんとかカタチになりました。いよいよ引渡し&引越し・・無事にこの日を迎えられた事(予定より遅れた事、施主ご家族には本当に申し訳ありませんでした。)に、本当に皆様に(施主ご家族だけでなく、工事に関わって下さった全ての人に)感謝感謝であります。(上写真)西側道路より外観を見る。

テラスを見る。正面に見えるキッチンの小窓から食器などを簡単にやり取り出来る事で・・気軽にテラスでお茶や食事を楽しめるのが特徴。テラスの床は・・黒褐色のレンガタイル張り。
キッチンを見る。テラスとダイニングに面したアイランド型のような形。前後でわずかに高さを変えたカウンターが並列。突き当りのパントリー的スペースには造付けの机が在るので、ワークスペースのようにも使えます。
2階よりリビングダイニングを見る。リビングダイニングの真ん中にある不思議な形をした収納棚は・・住宅のどのスペースに居てもアイキャッチとなる・・この住宅のアイコン的存在。
(上写真)南庭より夜景のテラスを見る。今回のブログ写真に全ては出ていませんが・・自転車、ハンモック、テント、ブランコ、テラスなどなどの・・アウトドアな活動的エレメントを、住宅の各箇所で楽しめる事が・・設計に織り込まれている・・「玉島の家」
写真は相変わらずの「Photographed by トリムデザイン

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「玉島の家」-オープンハウス〈終了〉

夫婦建築家が手掛けた「暮らしを楽しめる家」

玉島の家が完成しました
お施主様のご厚意により、ご入居に先立ち
見学会を開催いたしました
2020年11月14日㊏→18日㊌

平屋に見える2階建ての家は、白と黒を基調にしたシンプルな外観
リビングやキッチンからつながるレンガ張りのテラスや趣味の自転車に没頭できる土間スペースなど家族で楽しめる工夫が満載

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「玉島の家」-壁仕上げ

モルタル左官塗り下地の外壁に・・仕上げ塗りを吹付けました。外壁の色は白色・・梁と垂木と野地板は “うっすらと白色” (木目を塗り潰さないで、木の表情がうっすらと見える塗り方)。

2階の子供部屋を見る。南面に向かってハイサイド窓 & 天井折り上げ。2階子供部屋は壁天井共クロス貼り仕上げ・・クロスを貼る前には、プラスターボードの面下地にパテ処理などをしっかりと施し・・壁面天井面の不陸をなくしてから貼る事が肝要です。
次々と貼っていける様に・・糊を付けてコンパクトに、箱の中にまとめられたクロス。
プラスターボードを留め付けたビス頭や、プラスターボード同士のジョイントを、パテでしごき・・不陸のない状態にしてから、クロスを貼っていきます。
浴室のタイル張りを見る。浴室のタイルは「白色の市松」で張り分けてみました・・”マットでフラットな白色タイル”と”ブライトでゆらぎの様な竪模様が入った白色タイル”の市松張り。目地には防汚れ防カビ能力の効果が高い”スーパークリーン目地“を使用。やはりタイルの出隅は”役物”で納められるのが気持ち良い。(最近のタイルはデザイン柄はやたらに多様で豊富だけれども・・役物のないタイルばかりなので)
キッチンの壁面を見る。「ちょっと角が丸いペールピンク系の小さな縦長型タイル」を選択・・同色系の目地で埋めてみようと思っています・・仕上がりが楽しみ。

半端なタイルが出ないように・・壁面に取り付く家具やコンセントなどとの関係をよくよく考えながら・・(時にはタイルの目地をコンマ何ミリと変えて調整しながらでも) タイル面を綺麗に割り込む事で・・タイル壁面の見え方は、全然違ってきます。

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「玉島の家」-壁仕上げ前

外壁仕上げ前、左官塗り工事が終了・・仕上塗り前ですが、これはこれで “肌理の存在感”が際立っていて・・このままでも素敵なんですよね。軒が重なる勝手口的スペースからの見上げ。(上写真 左手前) 木製建具枠が見えています・・鴨居(水平材)の面より縦枠の面を外側に何mm出して納めるのか、縦枠の戸しゃくりを何mm取るのか、見付け寸法や、見込み寸法などなど・・木製建具は既成品とは違い、あらゆる部分の寸法を自分で決めていきます・・図面で決めていたものが、どう出来上がっているのかを・・現場監理で、1/1で、スケール感ディテール感を、確認するのが・・現場監理の楽しみのひとつ。

モルタル左官塗り壁のヴォリュームを・・軒の深い屋根が覆う。モルタル塗り壁上部の金物は、白色のガリバリウム鋼板・・外壁は2層防水の通気工法。上部ガリバリウム鋼板とモルタル塗り壁の間にある隙間から、壁体内の空気が抜けていく仕組み。
内壁仕上げ前、壁下地のプラスターボード張り工事が終わりました・・この工事が終わると、何ヶ月もの間ずっと現場で頑張ってくれていた大工さんの仕事もほぼ終わり 。
( 細かい指示注文の多いトリムデザインの仕事にお付き合いくださり・・大工のAさん、ご苦労様でした・・ありがとう) 。次は家具工事屋さん、建具工事屋さんなどの出番・・(上写真)リビングダイニングより和室の出入口を見る。左手の窪みはエアコン用のスペース。
リビングダイニングより、2階への上がり口を見る。この階段はもちろん工事期間中、工事関係者用のものです。1階から2階へは7段で到着、すぐに2階。子供部屋である2階とリビングダイニングの距離が近い家・・2階の奥に見えているのは、造り付けの壁面収納棚 (これは大工さん工事の家具 ) 。

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「玉島の家」-外壁下地工事

白いシート(透湿防水シート)の上に縦桟の下地を付けて、その上に横向きの板を留めた付けた状態・・外壁の下地工事は何層にもレイヤー状に下地を重ねていく感じ。縦桟と縦桟の間が通気層となって、壁の中に湿気がたまらない構造となっています。外壁下端には壁が傷まないように、ガリバリウム鋼板製の水切金物。

リビングの床に床暖房パネルを設置。アルミニウム箔で覆われた床暖パネルを敷き込み。部屋の外周部や置き家具のスペースを考えてパネルを配置・・300mm巾のパネル1枚に6本の温水管が通る、約40℃の温水を利用した床暖房ですが・・放熱ロスを抑制した熱を逃がしにくい構造になっていて・・省エネ仕様な床暖房。

裏側手になる、東側から屋根を見る。屋根が3枚な感じ・・建物は1.5階建てみたいな住宅で、表側から見ると屋根は1枚な感じ・・でも裏側手に廻ってくると、屋根が3枚な感じになってきて・・アングルによって、ちょっと違って見えてくるところを・・秘かに気に入っています。

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「玉島の家」-設備工事

事前に作成して、指示を出していた・・電気設備や弱電設備の工事用図面を基に、配線工事が行われています。コンセントやスイッチ、TVやLANの差込口などの位置を、各所毎に1cm単位で細かく決めています・・

図面を基に・・このようなカタチで施工が行われていきます・・上写真はコンセント。トリムデザインでは、コンセントやスイッチは基本的に横向き。

天井に付く照明器具の位置を決めているところ、図面でも位置は決めているのですが・・・やはり、原寸1/1で・・現場を見ながら決めるのが最良・・天井材は「杉板上小の着色保護塗装(白)」・・・整然と配置するのではなく、パラパラと自然なバランスを取りながらランダムに配置。

リビング天井のダウンライトの大きさを・・ダンボールにて作成配置。板材の目地を中心に、ダウンライト用の穴を開けなければならないのですが・・板材3枚分の間隔で配置してみる・・うーん・・

1箇所につきダウンライト2台を設置、その間隔が開きすぎるとおかしくなる・・キュッと寄せているのが綺麗なので・・・もう少し寄せて2枚分で配置しなおし・・こっちの方がバランスが断然良かったので・・ダウンライトの間隔は2枚分で決定。

そして・・綺麗な“もう仕上がっている”板材に穴を開けていきます・・・自分で開ける訳ではないのですが・・間違うと取り返しがつかないので・・緊張します。この調子で、約30箇所・・・ダウンライト用の穴を開けていきます。

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「玉島の家」-屋根下地工事

玉島の家は、屋根工事中・・・軒先の”化粧”で見える部分には綺麗な杉板を張り、天井で見えなくなる屋根下地の部分には構造用合板を張っていきます。大工さんの手により作られた・・木の組み重なった屋根組みは・・見てて、気持ちいいです。

上から見ると、こんな感じ・・”化粧”の軒先部分には杉板、見えない部分には構造用合板。屋根の仕上げはガルバリウム鋼板のタテハゼ・・屋根の形は「寄棟」の棟の部分をバルコニーのような形にした「変形の寄棟」。
リビングの天井を見上げる。

こちらも”化粧”の杉板張り「杉板本実上小 木材保護塗装」・・・先に塗装をしてから、板を張っています。木目をはっきりと見せず、うっすら白っぽく木目が見える様に・・塗ってみました・・トリムデザインでは、今までにないパターンの天井仕上げ。

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「玉島の家」-上棟

トリムデザイン上棟

先週末に無事上棟(パチパチパチ!!!!!)した「玉島の家」を高台から望むと・・・高台側の手前には、旧道沿いに昔からの家が建ち並び・・市街地側の向こうには、新しい道路沿いに新しい家がどんどんと建ち並ぶ・・・街の様子がよく見て取れる。

リビングダイニングの柱梁を見る。”玉島の家”では・・柱の上に小屋梁を載せて、その上に桁を架ける”折置組”と言われる・・・やや古式な柱梁の組み方を、現代的なものにリデザインして・・住まいの中心であるリビングダイニングのチャームポイントとして・・取り入れています。

階高を抑えた2階建て部分と階高を持たせた1階建て部分が繋がった・・やや難しい断面構成になっていたり・・・梁や天井を”化粧あらわし”としている部分が多くなっていたり・・・いろいろと細かな注意が必要でしたが・・・工務店さん大工さんのおかげで・・建て方(上棟)は無事終了。

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「玉島の家」-基礎工事

数回のコンクリート打設を重ね・・基礎がほぼ完成!!!!!。コの字型で・・南庭&テラスのスペースを、LDK等の主要な居室で囲むという・・考え方としてはシンプルな形の平面形なんですが・・・スキップフロア的な断面の構成であったり・・建物内に大きく入り込んだ土間スペースであったり・・普通よりちょっと高い1階の床高さであったり・・・基礎の形を見るだけでも、ちょっと他にはない感じが・・goodです。

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