「阪南の家」-着工

1階の床スラブを見る。「D13の鉄筋を縦横200mmピッチ」で配筋。

一昨年より進めていた「阪南の家」が着工。大阪市内地下鉄駅から歩いて3分という非常に便利な場所にある計画地・・50年近く建っていた家を撤去しての新築・・

既存建物を撤去してみて改めて感じる・・大阪市内住宅地の厳しさ。

周囲は、どちらを向いても隣家まで1mもない・・3階建て4階建ての建物にぐるりと囲まれた環境・・数多くの窓と室外機が遠慮なくこちらを向いた状況ですが・・完成すれば、静かで楽しく充実した生活が過ごせる家となりますので、ご安心を。

「中庭のある家」-着工

一昨年より、計画を進めていた住宅が・・無事着工となりました

(外部) 接道側から南西面を見る・・足元にテーパーを取った「3つのマッス」からなる煉瓦タイル張りの外観

(内部) リビングより中庭を見る・・LD棟のマッスを田の字に4分割した中庭のあるリビングダイニング

「阪南の家」-契約図

設計中にやりとりした・・各室、各箇所に対する要望決定事項のまとめ

2月末、見積り依頼のため工務店さんに”図面渡し”をしてから1ケ月ちょっと・・堺市のC工務店さんに工事を正式に依頼する事を決定。想定金額より少しだけ出てしまいましたが・・なんとか無事に着地。工事契約に向けて「見積図」を「契約図」に修正中・・その際に、これまでの間・・打合せで決定してきた各項目を再チェック。設計への要望に対して「設計漏れ」がないか再再度・・確認。

周辺とのバランスや距離感を・・把握するために作った「100分の1の模型」

巾4mの位置指定道路の突き当り「準防火地域の木造3階建て」・・”準延焼防止建築物”のため、普通の木造建築より外壁や外部建具に防火仕様の規制が掛かったのもコストアップの要因の1つ・・・計画地は大阪市内駅近という事もあり、周辺地域では大きなマンションがどんどん増えて・・背の高い建物が多くなりつつあるエリア。

「中庭のある家」-地盤調査

ボーリングを始めました。地面に鉄の棒や筒を打ち込んで・・地盤の強さを調べたり、地中の土を採取して地質を調べたり・・3日程掛けて10m程度下にあるだろう支持地盤まで掘ってゆきます。コンクリート造などの・・自重が重たい建築物などをつくる際には、その建物直下となる部分の地盤調査は・・必ず行なわなければなりません。その調査データをもとに・・建物の構造設計を進めていきます。

「多度津の家」-引渡し

(上写真) LDKの南側を見る。LDKの広さは13帖+3帖。正面の2枚の障子は引込みになっています。障子桟の見つけは猿頬状の断面になっていて・・6mm。

先週末に、引き渡しをした「多度津の家」・・・家具と植栽工事がまだなので、とりあえずの竣工写真・・

(上写真) ダイニングテーブルの大きさは、長さ3100mm、奥行き850mm。右手の扉奥がパントリーになっていて、扉を開けたすぐ横に・・冷蔵庫を設置。

キッチンとダイニングテーブルは・・造付けのオリジナル家具。家具の施工は「FREE STYLE」さんにお願いしました。

(上写真) 窓下の壁から持ち出した・・造付けのテレビ台もFREE STYLEさんの制作。はめ込み画像のようにも見えるピクチャーウインドウからの綺麗な眺め・・流れる雲と空に見入ってしまいます。この位置にご主人のパーソナルチェアを設置の予定・・

非常にコンパクトなLDKですが・・南面の掃き出し窓、西面のピクチャーウインドウ、北面のハイサイド窓・・LDKにある「3つの特徴的な窓」からの眺めと・・気持ちの良い繋がり広がり・・が生活に潤いをもたらす、にちがいないと考えています。

「多度津の家」-仕上工事

足場が外れました・・・軒裏は”露わし”なのですが、濃いめの色調で木材保護塗装仕上げとしたので、写真では細かいところまでは見えません。

リビングの内壁が・・仕上ってきました。正面窓の向こうには「瀬戸内らしい小ぶりな山の連なり」が望めます。当初の狙いどおり、周辺のキレイな景色をうまくピクチャーフレームで切り取れました。建物の完成まではもう少しかかりそうで・・植栽などの工事も暖かくなってからが良いので、今年はここまで。年開けから・・もうひと頑張りです。

「多度津の家」-下地工事2

これは”グラスファイバーネット”と呼ばれる下地材・・・多度津の家の外壁は左官仕上げですが、左官屋さんがコテで塗ってラスモル壁を仕上げる時に・・外壁のヒビ割れ防止の為に使う大事な材料。

こんな感じで・・ラスモル壁の表面に”グラスファイバーネット”を塗り込み、この上に仕上材を施工していきます。

引いた写真では分かりませんが・・全ての外壁面に、先程の”ファイバーネット”が施工されています。

軒天や建具枠などの外部木部には・・耐久性とデザインの面から、含浸系の木材保護塗料を塗りました。木部は落ち着きのある色味とし・・・外壁色もニュートラルなグレーで、来月始めには仕上がる予定です。

「多度津の家」-下地工事

「多度津の家」の外壁は・・モルタル左官塗り + ジョリパット仕上。まずは通気層の上に貼った透湿防水シートの上に「ラス貼り」。ラスとは金属で出来た網状の部材で、モルタルを塗りつける為の下地材です。

建物の正面部分を見る。軒は2段になっていて・・一度持ち出した母屋に、乗せ掛けるかたちで垂木をはね出して・・地面からの高さ4000mmの位置で、軒の出が1500mm。1500/4000・・1/2.66。

自転車置場を見る。高さ1mちょっとの低い開口部は、階段踊り場下に設けた・・外部から使う物置の出入口。撮った写真だけを見ていると・・茶室へ向かう趣?・・

浴室を見る。在来工法の浴室なので・・壁と床は、モルタル塗り下地の後、タイル張り。浴槽部分は鋳物琺瑯の浴槽を据え付けた後、立ち上がり部分にはレンガ下地でタイル張り。「多度津の家」の浴室は・・正面が全て窓になっていて、窓の向こうには・・高さ4m程の井戸状の坪庭があります。

「 住宅建築 」 掲載

トリムデザインにて設計/監理をした「酒津の家」が・・いま発売中の「住宅建築 2022年12月号」に掲載 (P103〜111 ) されています。書店に行かれた際には、是非ご覧になってみて下さい。

撮影が行なわれたのは・・7月の中頃の暑い時期でしたが、天候には恵まれました。

撮影前の数日間は、植栽の剪定をしたり、窓掃除をしたり、室内を整えたり・・色々と準備がありましたが、良い感じの掲載に仕上がり・・お施主様に感謝感謝であります。

「多度津の家」-上棟

昨日は・・天気にも恵まれ、無事に上棟を迎えられました。8月はじめに着工してから40日で、棟上げ。順調な滑り出しです・・

リビングより南側を望む。今回の住宅のメインスペースであるLDKは・・”シューボックス型”。南北に長い長方形平面で、正面南側の大窓は・・南側に見える山並みを切り取る”ピクチャーウインドウ”になっています。

夕刻の西陽を受けながら、棟梁みずからの祝詞にて・・ご家族、工務店さん、設計事務所、みんなで祭壇に向かい・・無事、上棟式も終了。