安藤忠雄さん設計の「光の教会」(1989)・・竣工からもう四半世紀!!! 学生の頃、大阪在住だったからなのか・・建築専門のメディアだけでなく一般向けの雑誌TVでも・・度々眼にする事が多かったANDOさん・・「建築家といえば=安藤忠雄」。関西ローカルの放送だったのか?・・この教会の建築工事に追ったTV番組もありましたよね。
(下写真)18×6×8mの箱に、壁1枚だけ挿入という・・シンプルな構成
90年代に入ると公共建築などの大規模な作品にANDO建築はシフトしていくが・・建築史上、不朽の名建築と言っても過言ではない東邸(’76)同様・・とても小さく/とても質素だけれども・・厳選/熟考/純化された・・素材、ディテール、空間構成、光、記憶・・見えないものをカタチへと変える、建築家/安藤忠雄 の力が遺憾なく発揮されたであろう・・珠玉の小建築。 (上写真 左上) 開口部そのものが十字架という・・アイデアがこの建築の要。
(下写真)十字架の開口部詳細。もちろんガラスが嵌まっていますが・・ANDOさん的には、ガラスは入れたくなかったそうです・・
「あそこガラス入れたら、なんか・・ん~難しいな。ないほうがええな」 「別になくってもええの違うかなぁ。ちょっと寒いだけやろ。」 「そらちょっと寒いわなぁ。だけどきれいや、なんか」 「ガラスないほうが。パーっとするで」
上記の言葉は、平松剛著「光の教会-安藤忠雄の現場」より・・ さすがに「世界のANDO」な発言!! 大胆な提案!!・・光の教会(’89)、こどもの館(’89)、ライカ(’89)、タイムズ(’91)、水御堂(’91)、姫路文学館(’91)、大手前(’92)、六甲2(’93)・・80年代後半~90年代前半、竣工したばかりの(力作揃いの)ANDO作品を数々探訪していた学生時代が・・懐かしい限りです。