「建築探訪 165」-Saitama 2

雨が激しく降る中、前川國男設計の「埼玉県立博物館(1971)」を探訪・・作品集の表紙写真で撮られていたのと同じアングル。スチール手摺の三角が・・goodです。

ゲートを潜り・・誘われるように広場を抜け・・正面入口付近へ至る。壁床レンガタイルという・・落着きを感じさせるエレメントによる構成・・タイルが張られたマッシブな箱の間に・・生まれてくる空間の流れ・・

箱のような量塊と・・”一筆書き“と言われる、水平に空間が連続していく・・前川國男の特徴的なプランニング。エントランスロビーから中2階の食堂を見る・・食堂の向こうにはテラスがあり・・内外部が連続して繋がっていく・・左手にはサンクンガーデン的な大きな庭園。

前川建築のアイコニックなエレメントである”打ち込みタイル“を近くで見る。「壁は人間を守るんだという事を、語りかけてくるものでなければならない」by 前川國男。

「建築探訪 163」- Saitama

雨降るなか・・前川國男の設計による「埼玉会館(1966)を探訪・・浦和駅から歩いて5分程、様々な建物に囲われた繁華な都市的エリアに建っています。大小のホールや集会室事務室などからなる地下3階/地上7階・・この建築の主要なテーマはエスプラナード(東側道路から見る)

東側道路から階段を上り、エスプラナードと言われる・・建物に囲われた遊歩道的広場に出る・・右手に集会室事務室などが入る高層棟、左手に大ホールの上部ヴォリューム。エスプラナードの床下は大ホールのホワイエ。

大ホールのエントランスから南側道路へと繋がる、もう1箇所のエスプラナードを見る(ここのエスプラナードの床下は資料室やエントランスロビー)。左手の階段を上がると、先ほどのエスプラナードへと繋がっています・・

エスプラナードの床下となる・・大ホールのホワイエを見る。建物ヴォリュームの大きな部分を地下に埋め込み・・建物の屋上にエスプラナードを創出・・囲われながらも開かれ、2方向の周辺道路からアクセスが容易な・・「都市の遊歩道広場」を街に・・生み出している建築。

前川建築の代名詞である「打ち込みタイル」。埼玉会館の打ち込みタイルは、横目地が強調される目地形状とアールの大きな役物タイルが特徴的。打ち込みタイルも建設時期や作品の違いによって・・タイルの色艶、細かなディテールなど・・様々です。

エスプラナードは、都市の遊歩道的広場・・それは単なる通り道ではなく、人々が吹き溜まる、都市の潤いとなる場所・・趣のある打込みタイルの外壁や精緻な床のデザインパターン・・意匠を凝らしたスツールや大階段が・・建築とその外部空間に、色を添えていました。

「建築探訪 161」- Tokyo/小金井

「前川國男邸」を探訪・・戦中の厳しい資材統制のなか1942年に建設。(1973年、手狭となった前川邸はコンクリート造の”新前川邸”に建て替えられるたのだが、その際に移築を前提に解体されていた”旧前川邸が・・)1994年に東京都小金井市にある“江戸東京たてもの園”に都内から移築
(上写真/アプローチとは反対側になる庭側(南側)から外観を見る。)5寸勾配の瓦葺切妻の大屋根にまとめられた潔い姿が印象的・・前川國男の師匠であるル・コルビュジエから学んだ・・白い四角い住宅とは全く異なる意匠・・

(上写真/北側のアプローチより外観を見る。)1938年に布かれた建築統制の30坪で作られている前川邸は・・現在の日本の住宅事情に近く、親近感の持てる大きさ。門扉を抜け、アプローチを真っ直ぐに進む・・

一度左に向きを変え・・板張りの外壁と前庭を見てから、もう一度右に向きを変えて・・玄関に到達。

何度も方向を変え、折れ曲がりながら・・外部から居室へと到る“一筆書き”と言われるアプローチは・・前川國男らしい動線のデザイン。

高さと広さを抑えた玄関周りの小さなスペースから、回転軸の偏った”葛布貼り”の大きな開き扉(巾1600×高1860)を開くと・・徐々に明るい”大きな”空間が見えてくる・・

静謐な空間・・南庭に面した大きな窓が、まず眼に入ってくる・・上部は透明ガラスの格子戸、下部は障子4枚建て。4.5mの高さがある居間の空間・・・壁天井は漆喰塗り。居心地が良く、いつまでも長居していたい空間。(巾6.3m×奥行5.4mの居間平面は黄金比の大きさ・・巾6.3m×高さ4.5mの大窓のプロポーションは日本人好みの白銀比の大きさ。)

振り返ると・・2階ロフトスペース。ロフトの下、横長な北窓に面して・・落ち着きのああるダイニングスペース、ダイニングテーブルのすぐ右手にはキッチン。

戦後は、空襲で失った銀座事務所に代わり(1954年に現在も使われている四谷の自社ビルが出来るまでの約10年間は)・・この自邸を事務所として使用していたそうだ。

住宅が建てられた昭和17年頃は、資材統制で思うような材料が手に入らない状況・・南庭、石張りのテラスに立つ立派な丸柱は・・不要になった電信柱を再利用したものと・・言われています。“大きな妻面に丸柱”と言うと・・伊勢神宮の建築の影響をついつい思い起こしてしまいますが・・あながち外れてはいない様です。

「#前川國男」その後 4

昨年の11月に行った・・岡山県天神山文化プラザとの共催展での繋がりで、建築家・前川國男を紹介するパンフレットをデザインさせて頂きました・・

表面(イエロー)の8ページは、前川國男さんという建築家の魅力を・・建築関係者でなくても、簡単に分かりやすく知ってもらう為のツールとして・・ややアイコンちっくにデザイン。天神山文化プラザさんとお話を重ね・・気軽に、誰もが手に取ってくれる様な・・”カワイイ”感じにデザインしたつもりですが、いかがでしょうか?

表面の8ページはイエローでまとめて、裏面はブルー・・裏面は大きく広げると1枚の図面(実際の青図と言われる設計当時のもの)になっています。

「#前川國男」その後 3

昨年の11月に行った岡山県天神山文化プラザとの共催展の・・出張展示。昨年12月の岡山県庁ロビー、今年3月のJR岡山駅通路、今年7月の廣榮堂 倉敷雄鶏店(刻の美術館)、今回の「日本郷土玩具館 玩具館のくら」で4度目。

美観地区の倉敷川沿い、表の通りに面した、倉の2階を利用した展示スペース・・「玩具館のくら」。

建築家/前川國男の基本情報を掲載した等身大パネル・・“前川くん”が整列。美観地区にお越しの際には、是非お立ち寄り下さい。8/10(金)までの展示予定・・入場無料でございます。

「#前川國男」その後 2

昨年の11月に行った岡山県天神山文化プラザとの共催展の・・出張展示。昨年12月の岡山県庁ロビー、今年3月のJR岡山駅通路、今回の「廣榮堂 倉敷雄鶏店(刻の美術館)」で3度目。

“倉敷建築工房の大角雄三さん”により、再生された古民家の2階にある展示スペースに・・建築家/前川國男の基本情報を掲載した等身大パネル・・“前川くん”が大整列。外国人観光客も多いエリアなので、今回は”英訳パネル”をプラスしてみました。

倉敷美観地区に位置している「廣榮堂 倉敷雄鶏店(刻の美術館)」。”喫茶スペースもある”建物なので・・散歩&お茶の機会に、是非お立ち寄り下さい。7/24(火)までの展示予定、入場無料でございます。

「#前川國男」その後

JR岡山駅とグランウィア岡山を繋ぐ地下通路。昨年の11月に、岡山県天神山文化プラザとの共催展で作成させて頂いた・・“前川くん”が勢揃い!!

巾6m以上あるショーケースに、建築家/前川國男の基本情報を掲載した等身大パネル・・“前川くん”が大整列。

昨年の12月には、岡山県庁のロビーで開かれていた「前川國男と岡山の近現代建築展」に、初出張していた“前川くん”

今回は、2度目の出張。当初から「1度の展示で御役目ごめん」という事ではない様に、と考えて作成していたので・・期待通りの活躍でひと安心。3月31までの展示です。岡山駅にお寄りの際には是非・・”前川くん”に会いに来てやって下さい。「岡山の建築文化向上の為に・・がんばれ!!前川くん」。

天神山の建築探訪 ・・

岡山県天神山文化プラザの建築探訪が無事終了・・2日間、計3回たくさんの方々に参加頂きました。参加頂いた方、天神山のスタッフの方、サポートしてくれた”建築家のしごと展”の仲間・・皆々様に感謝感謝。本当に僅かにでも「”建築”に対する皆んなの愛情」が増えて、増えて、何かの形となれば良いなぁ・・と思っています。

建築探訪に参加頂いた方にのみプレゼントした・・「前川チロル」!!!!!!!!!!!
デザインはもちろん、トリムデザインです。

「#前川國男」

岡山県天神山文化プラザにて行われていた・・建築家/前川國男を紹介するスペース「#前川國男」展は11/5日に終了しました。(上写真、前川國男の基本情報を掲載した等身大パネル“前川くん”と、青図と呼ばれる当時の設計図などを展示していました。)

1961(昭和36)年・・建設当時の周辺の様子や、工事中の様子が分かる写真を展示
左の模型は、前川建築をヒントに子供達が作った”未来の建築”・・正面は、岡山市内に“現存する3つの前川建築”の鳥瞰図(絵/岡本直樹氏)
後半は展示場所を変えて「建築家のしごと」展の会場入口前にて・・(11/12まで)

前川國男の事務所・・

写真は前川國男さん・・10月31日(火)~11月5日(日)の間、岡山県天神山文化プラザで開催される「#前川國男」展・・を今回トリムデザインが担当しています・・・最近は作品集や書籍を読み返したり、前川建築を探訪したり・・「”前川國男”力のアップ」に努めていました。

「前川建築設計事務所」に訪れる機会に恵まれ・・自社ビル(もちろん)前川國男さんの設計・・コンクリート柱梁によるラーメンフレームの存在が際立つ・・今から63年前、1954年竣工の「MIDビル」。62年前、前川國男さんの師である”ル・コルビュジエ”もここを訪れました。(下写真)

この生涯一度となるコルビュジエの来日は、1955/11/2/PM9:20~11/9/PM10:00の、7日間のみ。世界文化遺産にもなった上野の「国立西洋美術館(1959)」の敷地を見るための来日でした。

たくさんの図面や資料を見せて頂き、時間を割いて・・貴重なお話しを親切に話して下さり、ありがとうございました。現在の前川建築設計事務所の所長である橋本功さん(右)、元所員の奥村珪一さん(左)。もちろん御二人とも前川國男さんに直接師事された方々です。

元所長室!!。ここで前川國男さんが仕事をされていた(感慨)。右側(後姿の方)が前川建築設計事務所の江川徹さん(ありがとうございました、改修の事、色の事など勉強になりました)。左が岡山県天神山文化プラザの山崎さん。奥が「建築家のしごと実行委員会」の平野さん。左側の階段から・・前川國男さんがコツコツと・・階上の所員が居る製図室へと昇り出すと、事務所内に緊張が走ったそうです。

前川國男さんが乗っていた愛車(ジャガーXK-150)!!! 元所員であった奥村珪一さんが車を譲り受け・・今も大切に乗られている!!! さすがの”建築家の愛車”・・この車で銀座の久兵衛に・・カッコイイです、前川國男さん。

(わざわざ「前川さんのジャガー」で来て頂き、本当に有難うございました、奥村さん。)

微力ながらこの様な事もしております・・

※建築探訪「前川國男の建築、天神山文化プラザを歩く」
①11/5(日)10:00〜
②11/11(土)10:00〜
③11/11(土)14:00〜 (各回90分程度)
募集 一般、各回30名(事前予約優先)
参加費 500円(1ドリンク付き)