「建築探訪 52」 -Hiroshima

世界平和記念聖堂

村野藤吾さんの設計による「世界平和記念聖堂」(1953)を探訪。
被爆倒壊した教会を世界各国からの寄付により再建・・ 1948年に設計案を募り、建築界の強い関心を集めた設計コンペが行われ、丹下健三や菊竹清訓や前川國男などの日本を代表する建築家が優れた設計案を応募・・

世界平和記念聖堂

打放しコンクリートの柱梁フレームに、現地の原爆の灰をかぶった土を含んだセメントレンガを積み込むという・・ 素材的にも工法的にも限定された構成・・ シンプルで実直な作り方が、再建への強い思い・・を伝えている様な気がします。

世界平和記念聖堂

壁詳細を見る。壁のセメントレンガは・・全体に渡りリズミカルに、ところどころに突出させています・・ コンクリートとセメントの素材そのままで、四角く大きな直方体の・・建物の威圧感を和らげ、ファサードに質感と陰影を与えるアクセントとして良く効いています。

世界平和記念聖堂
(左) アーチが架かった側廊部を見る。身廊+側廊というカトリック教会建築の伝統的構成を踏襲・・ 蛭石入りのプラスター塗りにより内部はシンプルで簡素な仕上げ

設計コンペは・・ 結果的には1等の該当者はなしに終わりましたが・・ 審査委員の1人であった村野藤吾が実施設計を委託されるという、なんとも納得のいかない結末。同じく審査委員であった堀口捨巳や吉田鉄郎はモダニズム色(コルビュジェ色)の強い丹下案や前川案に肯定的であったが、村野藤吾や今井兼次は否定的だったそうです・・ 

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