「建築探訪 120」-Finland 12 / Jyvaskyla

クオッカラ教会

ユヴァスキュラという町にある・・の若手家による現代建築を探訪。アンッシ・ラッシラ + テーム・ヒルヴィランミによる「クオッカラ」(2010) 。屋根、壁、鐘楼ともに暗色のスレート張りで統一した外観は彫刻的な佇まい。(上写真) 西側より外観を見る。西側の1階部分には教会の事務スペースを配置・・街と教会のコミュニケーションを促進。

礼拝堂が在る2階メインフロアは外観で見ると、1階事務スペースの上・・ちょうど三角形部分のヴォリュームに配置。平面形は矩形なんだけれども・・微妙に歪んでたり、出入りがあったりしていて(屋根面に現れている折れ線を見ても分かりますが)・・それが単純ではない少し動きのある外形に結びついているのかなぁ・・

クオッカラ教会
外部階段で2階まで上がりアプローチ。軒先のライン、屋根面の折れ線、壁面のくぼみ・・ 真っ直ぐにしてしまいそうな所を、真っ直ぐにしていないのが・・現代的な建築に仕上げるポイントなのかなぁ・・
クオッカラ教会
外壁のスレート張り詳細。以外と厚みは無いんですよね・・ちよっと表面が欠けているところもあったり・・
クオッカラ教会
礼拝堂内、祭壇方向を見る。大きな空間ですが木造です。礼拝堂内は外観の形状そのままの三角形空間ですが・・頂部を丸くした三角形空間。その頂部のトップライトから差しこむ光が効果的。正面祭壇の左側にある側窓も効いています。祭壇正面を飾っているイコンは・・現代アートのようにも見える、若々しい感覚の解釈によるイコン。
クオッカラ教会
屋根を支えているメインは・・頂部を丸くした三角形空間なりに曲げられた集成材木梁。床、壁、天井の内装部分だけに限らず構造材、家具まで・・ほとんど木材。フィンランド建築らしい・・木材を多用した建築。
クオッカラ教会
そして何と言ってもこの “グリッド状フレーム” ・・これが効いています。これも梁と同じく・・頂部を丸くした三角形空間なりに曲げられています・・シェル状の木製格子フレームとなっているのですが、写真で見るよりも厚みがあるので・・きっと構造的にも効いているのでしょうか

床、天井、壁、構造材、家具まで・・そのほとんど木材なんだけれども、漂白っぽいテイストで仕上げされているせいか・・全体としては、しつこさのない気持ちの良い・・現代的な雰囲気になっています

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