アルヴァ・アアルト設計による「コッコネン邸(1969)」を探訪。コッコネン邸の・・主であるJoonas Kokkonen氏(1921-96)はアアルトの友人であり…フィンランドではシベリウスにつぐ有名な作曲家。
(上写真)東側外観を見る。黒く塗装された板張りの外観・・有機的な形をした白い庇が特徴的。大きな構成としては3つのヴォリュームからなる扇型プランの木造平屋建てのアトリエ付き住宅・・玄関とリビングがある中央部、右手にプライベート部、左手にアトリエ(音楽室)部。裏側となる湖の見える西庭には(北欧住宅には必須の)・・サウナ小屋も有り。
コッコネン氏が亡くなった後は、市がコッコネン邸を買い取り・・現在は市の許可を受けた音楽家夫婦が建物を管理。
コッコネン邸は音楽家の為の住宅・・アトリエの音響の素晴らしさを味わって欲しいとのことで・・プチコンサートが始まる。現在の管理者でもある・・ピアニストの奥様とオペラ歌手のご主人による3曲。シベリウス作の一曲、コッコネン作の一曲、そしてアアルトが愛したイタリアの歌曲。レパートリーとしてはgood。フィンランド語なので、言葉はよく分かりませんが…2人の会話で、曲間に笑いが絶えない…夫婦漫才のような掛け合いが行われていたのだろうか・・
左手の方が奥様・・今回ブログに使用した写真には、必ず管理者の方が写っています。というのも・・写真の撮影が可能かどうかを尋ねると、「僕達が写っていたらOK!」との事ですので・・建築を紹介する写真としては分かり難いアングルが多かったかも・・
Villa Kokkonenコッコネン邸
Tuulimyllyntie 5, Järvenpään ,Finland
JarvenpaaはHelsinkiから電車で30分程北へ約35km行った町…作曲家シベリウスの家「アイノラ」があり、シベリウスファンにとっては聖地とも言える町。
この度はLahtiから電車に乗りKe ravaで乗換え、計1時間程でJarvenpaaへ到着。駅前からタクシーで15分程でコッコネン邸へ。見学の予約はしておいたものの、ヘルシンキ大学の教授陣らしき団体と同時見学。私達以外は全員フィンランド人と思われる中…少し押され気味で見学。
コッコネン邸を管理をしている音楽家夫婦はとてもユニーク…住宅の一部屋にはアアルトグッズや奥様お勧めのコーヒー豆、自作の毛糸の室内履きなども…販売。帰り際には「今度来る時はサウナに入るといいよ」との御主人からの言葉…有難うございます。