ふだん読まない、全く知らない・・作家の小説を「お正月に読む」ということを始めて3年目・・今年は2018年のノーベル文学賞受賞者オルガ・トカルチュクの「逃亡派」。
![オルガ・トカルチュクの「逃亡派」](https://i0.wp.com/trim.gangukan.jp/wp-content/uploads/20200130_2801665.jpg?resize=525%2C394&ssl=1)
「BIEGUNI(逃亡派) 」・・1962年生まれ、現代ポーランドを代表する作家の作品で、2018年のブッカー賞を受賞した作品でもあります・・旅と移動をめぐる116の断章が並行的に進んで行くという、何ともストレンジな小説。移動のカタチや目的はさまざま・・“旅と移動”とは“探求と発見”の物語・・
![](https://i0.wp.com/trim.gangukan.jp/wp-content/uploads/20200130_2801786.jpg?resize=525%2C831&ssl=1)
異郷への旅、不安定な非日常、自己発見・・神話の時代から人は常に旅をしている。旅が日常化した現代でも、人は何かを探して旅に出る。不連続、多様混沌、偶発的、拡散的、非線条的な・・不明瞭で割り切れない中欧的世界を・・中欧的な文体/構成/感受性で描かれた紀行文学。
「偶然こそが事件の推進力です。中欧の作家の語りに関する断片性への嗜好は、他のどの場所の作家よりも強いと思います。」
by Olga Tokarczuk