「山地の家」-断熱工事

外壁の下地工事中。白い透湿防水シートの上に通気層を確保し・・木板を横向きに隙間を取りながら張っていきます。この上に更に防水紙を張って・・左官工事の準備へと工事は続いていきます。

柱間梁間を埋めている・・白い凸凹したものが「吹付けウレタン」と言われる断熱材。整髪料のムースのように・・
シュワシュワとした材料を壁に吹き付けると、あっという間に膨張して、柱間を隙間なく充填・・隙間のない断熱層を形成

浴室には「ハーフユニット」を選択。ハーフユニットとは、膝下くらいまでの高さがユニットで、それより上は自由(タイル張りでも板張りでも好きな材料で仕上げられる)にできるという・・工法。「ユニットバスの機能性はOKだけど、ユニットバスの質感がどうもNG・・」という方には、オススメ。

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「山地の家」-屋根工事

「山地の家」。屋根の上に登ると向こうに見える・・右から左に一直線に伸びているのは・・岡山駅へと向かう「新幹線!!」。屋根材は・・ガリバリウム鋼板タテハゼ葺き。

L字型のリビングダイニング、手前リビング部よりダイニング方向を見る。ダイニングの向こうには、テラス。現場の人に椅子を用意してもらい・・ダイニングに座った感じを・・じっくり体感・・いい感じ!!だけど、やはり植栽を・・。1階全体の階高は3.1m!!。トリムデザイン設計ではいつもよりかなり高め。

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「山地の家」-浴室模型

鮮やかな抹茶色のタイル面に、麻の葉、七宝、矢絣、網目・・などの和柄文様。現在工事中の「山地の家」の浴室タイル。10分の1の模型を作って・・文様柄の配置を検討中。

浴槽に浸かった位置からだと・・こんな感じの見え方。色もそうなんですが、柄が並んだ感じが・・図面だけでは、どうにもイメージがつかみ難いタイルだったので・・大き目の模型でCHECK。正面に横長ニッチ、左手に坪庭。海外にて出張中のお施主さん・・「いかがでしょうか?」

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まちにアートが・・岡山芸術交流 /2016

岡山芸術交流

今年から始まった、岡山市内でのアートイベント・・「岡山芸術交流」。テーマは「開発」との事・・成長/進歩/未来/交流etc。世界16カ国、31組のアーティストが参加。岡山駅壁面にも大きなサイン・・岡山市、岡山県、岡山の企業も大協力・・”OKAYAMA”として、かなりアートに力を注がれている感じ。

岡山芸術交流

街中の駐車場・・誰もが眼にしていた日常の風景の中に、突然現れた超不自然な訳ありそうな”ややSF的orアニメ的”な感じの・・”未知なる物体”。Ryan Ganderの「Because Editorial is Costly」。空から落ちてきた感じでのアスファルトの壊し具合がgoodです。作家のコンセプトとしては「1900年代のヨーロッパから時間と場所を越えてやって来た」そうです。ちなみに・・Ganderさんは10代の頃から「ターミネーター2」に夢中との事・・確かに!!

岡山芸術交流

このアートイベントの会場にもなっている(後ろ左)「天神山文化プラザ」をバックに・・建築家/青木淳+アーティスト/Philippe Parrenoによる展示パビリオン・・薄い鉄板をチューブ状に曲げているだけです!!  凄い!! 。中を歩いていると、天井が結構たわむ!!!・・この場所に建築家とアーティストがタッグを組んでつくる、宿泊施設の計画概要が展示されています。

岡山芸術交流

「後楽館高校の校舎跡」に展示されている仮設建築・・これを作品と気付かない人も多いのではと思ってしまう程に・・”渋いチョイス”。建築関係の勉強をした人には良く知られた名前ですが、フランス人建築家ジャン・プルーヴェの作品。プルーヴェは1940年代から60年代に・・建築のプレファブリケーション化や工業技術化という側面から・・デザイナーとして独特のスタンスで活躍。最近では建築関係者よりも・・デザインマニアな人達の間で、熱狂的な支持者が多いカリスマ的存在のデザイナー。

岡山芸術交流

「後楽館高校の校舎跡」内、もともと教室だった場所に展示された作品。何色かのカラフルな幾何学グリッドフレームが・・左右前後に部屋を横断!!  1階から3階まで、階も横断!!  して設営・・Jose Leon Cerrilloの「Place occupied by zero (Okayama PANTONE 072,178,3245)」・・Cerrilloさん自身の言葉によると「Sculptural Situation “彫刻的状況”」。

岡山芸術交流

ガラスに張られた言葉は、地元岡山の中学生に制作してもらった文章・・下道基行さんの「14歳と世界と境」

外のグラウンドに見えるのは、この岡山芸術交流のアートディレクターでもあるLiam Gillickによる「Development」・・緑色の部分はミニゴルフが楽しめるパターコースになっています。

岡山芸術交流

校舎3階よりグラウンドにある、Gillickさんの”パターコース”を見下ろす。室内で流れている音楽と窓際に置かれたCDも”アート”・・Noah Barkerの「Soundtrack for Development」

2年前、岡山芸術交流のプレイベントとして催された「IMAGINEERING」の時には、グラウンドの向こうの壁に・・同じくGillickさんの作品「the anyspace whatever」がありましたが・・あれも残して置けば、今回の作品との相乗効果や蓄積効果として・・おもしろかったのでは。

MIWAX

MIWAXカッティングマット

白い大きな机の上に、いつも常置されているカッティングマット・・普通カッティングマットといえば「緑色に白グリッドライン」などが多く・・存在感があって結構困る。・・今回買ったものは “超シンプル & 白色” なのが特徴!!

白色のカッティングマットの場合・・白色といっても「半透明のような乳白色」が多いが、MIWAXのものは「程良くマットな白色」・・基準線もグリッドライン表示ではなく「最低限のドット表示」。白い机の上で、とても控え目・・very goodです。白色のA2サイズのものと、黒色のハンディーサイズのものを購入。

これは余談なのですが・・このカッティングマットを作っている会社は、なんと私(トリムデザインのT)が通っていた中学校・・のすぐ側にありました!!  しかも創業が1946年という「カッティングマットのパイオニア」との事!!  (地元びいきという事ではないが・・)素晴らしい!!

「福島の家」- 躯体検査

この日は・・”住宅品質確保法に基づく瑕疵保険”の2回目の検査(1回目は基礎の配筋検査)。建築中の躯体(柱や筋交いの取付け状況)のCHECKを検査機関の方が来られて実施。

「福島の家」のLDKは・・天井高3.5mの一室空間。平面的には変則の五角形。南東に向いた正面に、巾2.7m×高2.5mの大きな開口。模型では何度も何度もイメージしていたが・・実際の空間に立ち、室と窓のプロポーションとバランスを、初めて実感&確認できた、この日・・・この仕事を長くしていても、楽しみと緊張の瞬間。だいたいは思っていたより・・広く感じるし、明るく感じる事が多い。大丈夫ですね・・楽しそうなLDKになりそうです。

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「建築探訪 142」-Finland 27 / ALVAR AALTO 21

フィンランド文化の家

フィンランドでの”アアルト建築巡り”も、いよいよ最終・・天気は良好、休日の午前中につき (残念ながら内部は見られませんでしたが)・・歩いている人も車も、ほとんど無く・・外部をじっくりと建築鑑賞。アルヴァ・アアルトの設計により、ヘルシンキ市内に1958年に建てられた「文化の家」・・道路に面した「長い庇」の奥に、仕上げ/形態/機能の異なる「2棟の建物」が並置・・

フィンランド文化の家

多目的ホールとして使われている、左手の建物の出隅を見上げる。他のアアルト建築でもあまり見かけない「大きくアールを取った正方形レンガ」がとても印象的な建物・・写真では平面形はイメージし難いと思いますが・・アアルトの十八番である「アシンメトリーな扇形の有機形態」をしています。断面的にも面白く、起伏のある山のような屋根・・で覆われた建物であります。

フィンランド文化の家
アアルトの名前と工事年が書かれた「プレート」が張られています・・木製窓、レンガ壁、板金パーツ・・のバランスが、なんともいい感じです
フィンランド文化の家
建物の出隅部詳細を見る。今回の”アアルト建築巡り”でも何度も実感させられた事・・建物に触れる事が出来るくらいの至近距離で見る方が・・アアルト建築はとても楽しめるという事・・この素材感を感じられる距離でマテリアルを味わい・・再び全体形を思い返して、再び納得・・という感じが楽しい。
フィンランド文化の家
2棟の間にある、中庭からレンガ棟を見る。今回の”アアルト建築巡り”で幾つも幾つも見てきた・・ “アアルト窓“、”アアルト窓“、”アアルト窓“・・ この建物は、もともとは「フィンランド共産党本部」として建てられたそうです
フィンランド文化の家
中庭から、右手にある「オフィス棟」を見る。金属板と水平連続木製窓の繰り返し・・中庭に面した、2棟のつなぎ部分が管理部門のエントランス
フィンランド文化の家
有機的で不正形な「レンガ棟」とは、著しく対比的な・・キューブで水平連続窓な「オフィス棟」。本当に、別々の施設かと思える程に、ひとつの建物で、意匠も形態も素材も異なった2棟が中庭を挟んで建つ構成が・・ユニークな建築
フィンランド文化の家
オフィス棟を見上げる。銅板がいい感じで経年変化しています。やはり・・金属は金属らしく、そういう素材とディテールの扱い方が・・goodです
フィンランド文化の家
オフィス棟の木製窓を見る。北欧では、この様な規模のオフィス系建築でも木製窓・・断熱係数の優位性を考えれば、もちろん金属よりも木材ですが・・木材も板金材も「正面からビス納まり」だが、以外と気にならない・・
フィンランド文化の家

20件を越えた、今回のフィンランドでのアアルト建築探訪の最後・・”アアルト窓” にタッチしてお別れ。でも、まだまだ行きたかったけれど、行けなかった・・アアルト建築はいっぱい。またいつか “アアルト建築巡り” ・・にフィンランドを訪れたいものです。

「福島の家」- 上棟

日中は30℃まで上がり、今日も現場は暑かったけれど・・空を見上げると「いわし雲」で、すっかり秋の気配。「うろこ雲」と言う人もいるけど、これって地域性の違いなのかな・・今日は天気にも恵まれ、日柄も良く、問題なく無事・・上棟、良かったです。

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「建築探訪 141」-Finland 26 / ALVAR AALTO 20

アアルト設計銀行ビル

光沢を抑えた金属製ファサードの渋さが、とても印象的な中層ビル・・ヘルシンキ市内にある、1964年アルヴァ・アアルト設計により建てられた “銀行ビル”・・アアルト作品集による建物名は「ポホヨスマイデン・ユフディスパンキビル」。同じくアアルト設計による、同デザイン系列の中層ビル・・「ラウタタロ」や「アカデミア書店」も、実はこのすぐ近くに建っています。

アアルト設計銀行ビル

通りに対して並んで建つ、左右の既存ビル・・そのそれぞれの高さに揃えて建てたのが・・デザインのポイント。左右の軒ラインを調整する役割を担い・・大屋根のある上層部はセットバックして、存在感を弱め・・街並みに配慮。

アアルト設計銀行ビル
垂直水平に伸びる、細いダブルラインの幾何学で構成された・・ファサードデザイン。銅系金属材ファサードの重々しさを上手く中和する・・上品で軽快な印象のダブルライン・・縦勝ちです。
アアルト設計銀行ビル

縦のライン2本はすっきり・・横のライン2本には少しモールディング的な変化をつけ・・上下でそれぞれ少し形を違えているのも、デザインのアクセントとして、とても細かい処理ですが・・現場に立ってヒューマンスケールで建物を見ていると、この細かな処理が全体のファサードに・・とてもよく効いている様に思えます。窓は、アアルト建築ではお馴染みの・・いつもいつもの「大きなFIX + 縦長開口」の・・ ”アアルト窓”。

アアルト設計銀行ビル
通りから控えた1階部分を支える・・石と金属により構成された、この柱がとても素敵でした・・建物全体は金属的な素材でファサード全体を仕上げている中、浮いているかの様に、柱4面に貼り付けられた石材12枚の存在感がとてもgoodでした
アアルト設計銀行ビル
この大きく面を取られた部分の金属材・・角度も大きさもgood。石材のエッジを見せた納まり・・両側のモールディングのような見切材の存在もgood・・
アアルト設計銀行ビル

柱の足元を見ると分かり易いのですが・・四角ではなく、ほんの少しテーパーを取った・・台形平面の柱なんですよね・・素材の経年ぶりもgoodです。なんて事ない、街中の中層オフィスビルなんだろうと思い、ぶらりと見に来たけれど・・「さすが、北欧の大巨匠だ!!」・・と、誰もいない早朝のヘルシンキで、感嘆感心。

mt

mtを5本、まとめ買い!!・・ついついカワイイので幾つも買ってしまう。見てすぐに一番気に入ったんだけど1本480円と、他のmtの何倍もする “金色ランダムドット柄” のmt!! (design by mina perhonen)・・迷ったけどget。スゥエーデングラフィックデザインの巨匠オーレ・エクセルの “ペン画によるイラスト柄” もカワイイので即get。