「nMYクリニック」-撤去&開始

今年の初めより計画を進めていた・・クリニックの工事が始まりました。天井材を落とし、床材を剥がし、間仕切壁などを撤去解体・・

もともとは高齢者施設だった建物を・・延床約200㎡の内科小児科に全面改修。コロナ禍に対応した・・”発熱等の体調不良の症状がある方”専用の診察/待合も設けた・・クリニックになります。

遺跡のような不思議な形・・改修の場合、普通だと既存土間コンクリートの上に配管をして、水廻りスペースは1段床が上がる事が多いのですが・・・床を上げずに水廻りスペースを設ける為に、既存土間コンクリートに切り込んで・・配水管等を設置。

「多度津の家」-下地工事2

これは”グラスファイバーネット”と呼ばれる下地材・・・多度津の家の外壁は左官仕上げですが、左官屋さんがコテで塗ってラスモル壁を仕上げる時に・・外壁のヒビ割れ防止の為に使う大事な材料。

こんな感じで・・ラスモル壁の表面に”グラスファイバーネット”を塗り込み、この上に仕上材を施工していきます。

引いた写真では分かりませんが・・全ての外壁面に、先程の”ファイバーネット”が施工されています。

軒天や建具枠などの外部木部には・・耐久性とデザインの面から、含浸系の木材保護塗料を塗りました。木部は落ち着きのある色味とし・・・外壁色もニュートラルなグレーで、来月始めには仕上がる予定です。

「gangukan エントランス改修」

リフォーム後

「展示室として使用していた倉」を単独でお貸して、使って頂くことになり・・・玩具館のエントランス部分をプチリニューアル。

リフォーム前

表の道から・・それぞれが直接に入る事が出来る様に「間仕切壁を設けるだけ」の小規模リニューアル。開館から55年が経った”昭和な”玩具館も・・味があり良いのですが。減少した入館者を増やしたいという目的もあり、明るく入りやすいエントランスに改修。

リフォーム後

「新しく設けた間仕切壁」には・・・展示室内の様子や展示内容が分かる「写真や映像などの情報」を表示・・・広い敷地の全体像が分かる「フロアマップサイン」も表示。

リフォーム後

店内で販売している「商品を紹介するコーナー」もトリムデザインで設えました。

「多度津の家」-下地工事

「多度津の家」の外壁は・・モルタル左官塗り + ジョリパット仕上。まずは通気層の上に貼った透湿防水シートの上に「ラス貼り」。ラスとは金属で出来た網状の部材で、モルタルを塗りつける為の下地材です。

建物の正面部分を見る。軒は2段になっていて・・一度持ち出した母屋に、乗せ掛けるかたちで垂木をはね出して・・地面からの高さ4000mmの位置で、軒の出が1500mm。1500/4000・・1/2.66。

自転車置場を見る。高さ1mちょっとの低い開口部は、階段踊り場下に設けた・・外部から使う物置の出入口。撮った写真だけを見ていると・・茶室へ向かう趣?・・

浴室を見る。在来工法の浴室なので・・壁と床は、モルタル塗り下地の後、タイル張り。浴槽部分は鋳物琺瑯の浴槽を据え付けた後、立ち上がり部分にはレンガ下地でタイル張り。「多度津の家」の浴室は・・正面が全て窓になっていて、窓の向こうには・・高さ4m程の井戸状の坪庭があります。

「 住宅建築 」 掲載

トリムデザインにて設計/監理をした「酒津の家」が・・いま発売中の「住宅建築 2022年12月号」に掲載 (P103〜111 ) されています。書店に行かれた際には、是非ご覧になってみて下さい。

撮影が行なわれたのは・・7月の中頃の暑い時期でしたが、天候には恵まれました。

撮影前の数日間は、植栽の剪定をしたり、窓掃除をしたり、室内を整えたり・・色々と準備がありましたが、良い感じの掲載に仕上がり・・お施主様に感謝感謝であります。

「多度津の家」-上棟

昨日は・・天気にも恵まれ、無事に上棟を迎えられました。8月はじめに着工してから40日で、棟上げ。順調な滑り出しです・・

リビングより南側を望む。今回の住宅のメインスペースであるLDKは・・”シューボックス型”。南北に長い長方形平面で、正面南側の大窓は・・南側に見える山並みを切り取る”ピクチャーウインドウ”になっています。

夕刻の西陽を受けながら、棟梁みずからの祝詞にて・・ご家族、工務店さん、設計事務所、みんなで祭壇に向かい・・無事、上棟式も終了。

「多度津の家」-配筋検査

一昨日は配筋検査で多度津へ伺う。配筋検査とは・・コンクリートを流し込んで固まってしまうと、見えなくなる鉄筋を・・その前にCHECKする検査!!!

鉄筋の太さ、鉄筋の間隔や本数、鉄筋のかぶり厚さ・・などが設計図どおりで施工されているかをCHECKします。

昔の家は「布基礎」という外周部だけをコンクリート基礎とした工法が主流でしたが・・いまの住宅の基礎では、ほぼ「ベタ基礎」という・・家全体をコンクリート盤で支える工法になっています。

オレンジ色の板は「コンクリート型枠用合板」・・ピカピカで、気持ちがイイです。

多度津の家では「外周部」と「外周部以外の主要な構造的通り」を梁状に鉄筋を組み上げ・・強固な基礎設計としております。鉄筋下のビニール敷は地面からの湿気を防ぐためにコンクリート基礎下全体に敷き詰められます。

「酒津の家」-撮影日和

出版社の編集者さんは東京から、建築の写真家さんは大阪から・・ご苦労様でした。

2018年の夏に竣工してから、ほぼ4年が経ち・・・木々が生い茂ってきて、いい感じになってきた「酒津の家」。昨日は建築誌出版社の取材撮影。天気予報ではあまり良くない空模様との事でしたが・・いい感じに陽が差してくれました。

窓は閉じていますが、(設計の工夫で) 窓が無いように見えるリビングの木製大窓。

リビングのソファに座って、南庭の景色を望むと・・まるで林の中に居る感じ。撮影日前の掃除や片付けの準備で、今日はあちこち筋肉痛ですが・・良い写真が撮れるように、できる限りの撮影お手伝い。

大きな軒下。夏は陽が高いので、テラスのほとんどは・・陰に覆われ、涼やかです。竣工した時に比べ、充実したお庭の風景が・・goodです。今回撮影して頂いた写真は・・10月発売の建築誌です。

「多度津の家」-地鎮祭

昨日は香川県・・多度津町にて地鎮祭。多度津町は丸亀市のすぐ西隣り。北前船の停泊地/金毘羅参りの上陸港として、四国の鉄道起点として・・江戸/明治期には舟運陸運の交通拠点として栄えた歴史もある・・人口2万人ほどの町。

最初に敷地を見せて頂いてから”丸3年”。コロナ禍のウッドショック等による様々な建材高騰や資材不足もあり、予定より大きく遅れ・・計画も練り直しを余儀無くされましたが・・・なんとも気持ちの良い晴天!! とうとうこの日を迎える事が出来ました!!・・いよいよ着工です !!! 。

「建築探訪178」-Gunma 7

TNAの設計による「上州富岡駅 (2014)」を探訪・・世界遺産である富岡製糸場の最寄り駅。線路と駅舎に沿って、長く長く90mも伸びる大屋根と・・テトリスのような煉瓦壁が・・特徴的なデザインの駅舎。

鉄骨柱を挟み込むように積み上げられた煉瓦壁・・を見る。奥行き約9mの屋根は、高さ7mほどまで・・持ち上げられています。

125mm角の柱だけでは、当然、水平力には耐えられないので・・実は煉瓦壁の中に水平力を受ける幅150mmのブレースが隠されています・・ブレースの入っている部分だけ煉瓦の積み方が少し違っているのだけれども・・違いが分かるだろうか。

駐輪場を見る。この駅舎の煉瓦壁の積み方は・・長手と短手が交互で繰り返されるフランス積みなんだけれども・・そうでなくなっている部分にブレースが配置されている・・

長い1枚屋根の下に・・駐輪場や公衆トイレ、交流スペースや情報スペース、改札や待合などなど・・各スペースが配置・・・床も煉瓦として、全体に統一感を持たせています。

何気なく置かれている・・レール断面の文鎮が素敵です。