「N邸改修」・・2

玉島でのリフォーム工事・・・在来工法の木造住宅での水廻りのやり替え工事。古い浴室を撤去して、新しい浴室を設置・・10日程は浴室が使えなくなりますが、そこは我慢を頂いて・・・”クラシックな和風住宅”の中に”新しい浴室”を挿入・・

浴室だった部分を脱衣室、洗面室だった部分を浴室、脱衣室だった部分を洗面室・・・限られたスペース内で、3室を入れ替えるというリフォーム工事なのですが・・クライアントの最大の希望は「広い浴室」「足を伸ばしてリラックスできる浴室」・・・とにかくリフォーム前の最大の不満が「くつろげない浴室」だった、ので。
そしてもうひとつ「玄関戸の改修」・・既存玄関戸の前に「網戸」を設置してほしい、という要望。既存の敷石に合わせるカタチで「新しい敷居」を設置・・新しい敷居には良質の御影石として昔から知られる”岡山県産万成石”。石に掘られた溝には「真鍮製レール」を嵌め込みます
新しい格子網戸のデザインは、既存の格子ガラス戸に合わせたカタチ・・目の詰まった木目が美しい良材の松「ピーラー」を用いて制作・・地域に根付いた工法で作られた”クラシック”な建物には・・既成品のアルミ製建具ではなく、やはり”木工所さん”で作って頂いた「オーダーの木製建具」がしっくりきます。

「玉島の家」-半年後

雨天の中・・昨年11月末に竣工引っ越しから半年が経過した玉島の家」を訪問。何か困らられている事がないか、こちらが思い描いたプランニングがうまく機能しているのかどうか・・いろいろと様子を伺う。

玄関を見る、玄関上のペンダント灯はオカベマキコさんの「シャボンランプ」。右手の黒い四角は、表札とインターホンと郵便受けを・・1つにまとめたオリジナル制作物の「サインプレート」(名前の表記は写真を加工して消しています)。
ハンモックが常にあるリビングダイニング・・お庭の緑を見ながらハンモックに揺られる生活。右手に見える作り付けローテーブルの向こうがキッチン・・お庭とテラスをL字に囲ったLDK。
ハンモックで区切られた向こう側、窓際に設けられた作り付けのカウンター机は・・「子供の勉強コーナー」。右側には作り付けの収納棚。リビングダイニングの一角を何気なく区切っての子供スペース。
ハンモックの後ろにある、3枚建ての扉面2枚には鏡を貼って(扉をしまうと鏡は隠れてしまいます)・・・手足を伸ばしても全身が映る鏡で、ダンス教室の気分。鏡の大きさは巾1.1m✕高さ2.5m。
3枚建ての扉・・は裏面にも一部鏡を貼っています。こちらの土間スペースは、ご主人の趣味である「自転車コーナー」・・後輪に”サイクルトレーナー”を取り付けて・・みんなの居るリビングダイニングのすぐ側で、室内トレーニング。
土間横に設けた・・自転車グッズ専用の収納棚。右上にヘルメット、その下に空気入れ、その下には折り畳んだ”Wahooのサイクルトレーナー”・・などなど、事前にお聞きしていた物がピッタリと入るように・・作り付けた収納棚。
今は子供達のプレイルームとなっている、オープンスペースな2階を見る。階段で7段上がると2階・・・1階床と2階床の段差は1.5mしかないので、1階と2階の距離がとても近い。
2階より1階を見返す・・・庭の木々がもう少し大きく成長してきたら、リビングダイニングの前面は・・”緑のスクリーン”で覆われる予定。ハンモック、自転車、ダンス、庭でのキャンプ、テラスでの食事などなど・・アクティブなライフスタイルを満喫できるようにという施主からの要望をカタチにした「玉島の家」・・楽しく生活を送られている様子を拝見させて頂き・・安心いたしました。

作品紹介はこちら

「バルコニーの緑化改修」 -プランターボックス設置

鉄工所さんで作ったプランターボックスの「SUS製フレーム」を搬入・・上写真に見える「長方形型」以外にも、「正方形型」や、「アール型」などなど、長さ7m程の少し雁行した既存バルコニーの形状に・・キッチリと合わせるカタチで、制作して頂いた「SUS製フレーム」を並べていく・・

フレームに「取り外し式パネル」を嵌め込んでいきます・・パネルには”チャコールグレー”の「焼付け塗装」を施しています。プラスティック製のプランターボックスを隠す「前面パネル」や「サイドパネル」・・既存手摺と同じ高さまである「背面パネル」は、植栽の背景となるパネルと、外部からの見映えを考慮したパネルの2種類を設置。

「N邸改修」

先週末から始まった、玉島でのリフォーム工事・・・周辺地域の緩やかな風景となじんだ、銅製樋のついた軒の深い屋根が重なる・・クラッシックなつくりの木造住宅でのリフォーム。

浴室と脱衣室と洗面室の改修工事、とりあえず給湯熱源設備の入れ替え工事から・・熱源を灯油からエコキュートに変更しました。
改修となる部分で、既存部の解体が必要となる部分は撤去。撤去した部分を見ると・・壁は、竹や藁で編み込んだ格子に土を塗って作られる・・昔ながらの”小舞壁”でした。撤去工事後、大工工事が始まる前に・・給水管、給湯管、排水管などの水まわりの設備工事と、電気関係の配線工事を行います。
現調に伺ったのが、昨年の初夏の前・・・小規模な部分的改修プロジェクトであっても、納得のゆく計画を実行するには、やはり4回5回と打ち合わせやプランニングを重ねなければならず・・知らず知らずのうちに、思ったよりも時間は経過してしまいます。(上写真)整理整頓が整った”大工さんのビス入れ”・・・goodです。

「バルコニーの緑化改修」 -SUSプランターボックス

今日は鉄工所にて「プランターボックスカバー」を試作&相談・・リビングが面するワイド8mのバルコニーを緑化・・手前のプレートは、鉢植えが見えないようにカバー・・奥のプレートは、空だけが見えるように周辺の余分な景色をカバー・・屋外雨ざらしなので、錆防止の為、全てをステンレス部材で作る・・計7台ほどを制作予定・・

仕上げは・・チャコールグレーで焼付け塗装ですが・・この塗装前の「2B」と言われる状態の、なんとも「鈍い光沢感の素地感」が・・意外とgoodです。

ステンレス仕上げには・・よく使う「HL」「バイブレーション」「鏡面」のほかに・・「ダル」「エッチング」「ブラスト」「酸化着色」などなど・・仕上げの種類が、結構豊富なのに驚かされます。

「ゲストルームの改修」・・2/3

改修工事もあと少し・・今日は電気系設備の機器設置工事塗装工事・・(上写真)バルコニーに面した既設アルミドアの内側に「木製内扉」を設置。部屋全体の照明方式は・・壁/天井の入隅に設けた、LEDの間接照明(調光調色式)を採用。

今回の改修工事では・・”既設建具枠”の「形や大きさはもとのまま」ですが・・新しい部屋の色に合わせて、濃茶色だった建具枠を”淡いグレー塗装”に改修。(上写真)壁は細かめの肌理で、梨地調のテクスチャが・・優しい感じを醸し出す「左官塗り仕上げ」。間接照明納まりの天井入隅・・見切縁はテーパー形状の加工を施した木枠を塗装仕上げ。
このあまり見かけた事のないスイッチは・・遠藤照明さんの商品。なかなかカッコいいです!!!。
小径な75mmの・・ピンホール型ダウンライトを、トライアングルな形で設置。器具のエッジが薄く、なかなかgoodな商品です。白い器具に取られた細い目地のデザインが・・なんか”微妙にロボット的な感じ”を出していてイイなぁと感じるのは・・私だけでしょうか?。

「ゲストルームの改修」・・1/3

年が明け、1月半ば頃から取り掛かっていたリフォーム工事・・

工事は佳境に入り・・今日は「建具の切り込み」・・”切り込み”とは「建具の取り付け作業」の事です。工業製品的な大量生産の既成品建具ならば、取り付けも簡単なのでしょうが・・一品物の制作建具では、”建具を取り付ける”のは・・文字通り「切り込み」という感じです。

職人さんが手に持っているのは「隠し丁番」という金具・・開き扉を閉じた状態だと、建具を支えている金物が全く見えなくなるという優れもの・・この金具の形に合わせて、少しずつ微調整しながら木材を現場で削っていく・・
床から天井いっぱいまでの高さがある「ウォールナット無垢材の4連間仕切戸」。建具上部を通常の鴨居で納めてしまうと、建具をしまっている時に鴨居材が目立ち過ぎるので・・なるべくレールが目立たない、最小限ミニマム・・「鴨居レス」な建具上部の収まり・・細いレール間の狭い部分にも、他の天井部と同じ仕上材を施してもらう・・レールの設置が非常にシビアでした・・
出入口の扉や、クローゼット扉などの建具には・・「グレー染色されたオーク練付け材」を使用・・小口の無垢材部分にも面材合わせの塗装を施していきます。上の写真に見えるステンレスの金物が・・通常、建具を支えている・・“隠してない”丁番・・耐久性の高さが求められ、大きさもある出入口扉などには、こちらの金物を使用します。

「テラスの改修」・・2

鉄筋コンクリート造の建物の最上階バルコニー・・”スクリーン工事”の続き・・東面を終えて、残るは南面。右手の南面には陽がサンサンと当たり・・乳白のフイルムを挟み込んだガラス面が・・拡散光で明るい。東面8枚南面8枚・・計16枚のガラスを嵌め込む工事・・残るは2枚!!!!!

あらかじめ4箇所の穴が開けられたガラス・・とても強固なガラス(厚さ10mmの強化合わせガラス)なのですが・・ガラスの小口という物はとても弱く・・特に強化ガラスの小口は弱い・・コツンと金属部に当てでもしたら・・一瞬でコナゴナ!!!!!。ですので職人さん達も・・慎重。
最後の1枚・・ほぼ冬至、ほぼ正午・・角度がとても浅い、この時期の太陽光・・幅3.5✕高さ2.5m程の、大きな乳白ガラスの逆光面で、人影を見ていると・・高松次郎の”影絵”のよう?・・
16枚すべてのガラスを嵌め込み、最後の調整と塗装のタッチアップ・・・後はテラス用の家具(ガーデンチェアー&テーブル)を据えたり、植栽による緑化(自動潅水)をしたり・・などなど、もう少し付属工事が残っています。

「テラスの改修」

鉄筋コンクリート造の建物の最上階、少し広さのあるバルコニーのリフォームプロジェクト・・すでに本体屋根部の補修、フレーム部の再塗装、バルコニー部の屋根新設、バルコニー床面デッキ改修などの工事を行い・・いよいよ今回の改修プロジェクトのメイン工事となる「スクリーン工事」が始まりました・・

幅3.5m✕高さ2.5mのガラススクリーンパネル」を東面と南面に設置・・外部からクレーンを使ってバルコニー部へフレームを直接搬入・・フレームをコンクリート柱梁にしっかりと固定
スクリーンパネルのフレームには・・錆止め処理をした上に、耐久性の高い樹脂系の塗装を施しているのですが・・塗装面の“この微妙な肌理”がいい感じです!!!!!。この絶妙なテクスチャはどんな風に塗装すれば出るんだろうか・・
スクリーンに嵌めるガラス・・「割れても安全な強化ガラスの・・合わせガラス」。強化ガラスと強化ガラスの間に、飛散防止フイルムを挟み込んで・・厚さ10mmほどの1枚ガラス、としたものです。とても強くて安全!!!!!・・工事をお願いした「Y金物のY氏」曰く・・「ハンマーで叩いても、簡単には割れないと思うよ!」との事。
あらかじめ4箇所の穴が開けられた、幅800mm✕高さ1100mmのガラスまずは東面に8枚固定していきます。1枚1枚・・「金物」で固定していきます。風の抜けや変形時の破損予防を考えて・・ガラスの四周には19mmのクリアランスを取っています。
横桟の16φ丸鋼にガラスを固定していきます・・パッキンとしてのゴムと補助座を介して・・ガラスを「金物」で固定。金物オリジナルの丸型取付座・・ガラス1枚に対して4箇の取付座。後は南面・・

「玉島の家」-竣工写真

オープンハウスは終了・・・撮れる時間を見つけては、少しづつ撮影していた”竣工写真”もなんとかカタチになりました。いよいよ引渡し&引越し・・無事にこの日を迎えられた事(予定より遅れた事、施主ご家族には本当に申し訳ありませんでした。)に、本当に皆様に(施主ご家族だけでなく、工事に関わって下さった全ての人に)感謝感謝であります。(上写真)西側道路より外観を見る。

テラスを見る。正面に見えるキッチンの小窓から食器などを簡単にやり取り出来る事で・・気軽にテラスでお茶や食事を楽しめるのが特徴。テラスの床は・・黒褐色のレンガタイル張り。
キッチンを見る。テラスとダイニングに面したアイランド型のような形。前後でわずかに高さを変えたカウンターが並列。突き当りのパントリー的スペースには造付けの机が在るので、ワークスペースのようにも使えます。
2階よりリビングダイニングを見る。リビングダイニングの真ん中にある不思議な形をした収納棚は・・住宅のどのスペースに居てもアイキャッチとなる・・この住宅のアイコン的存在。
(上写真)南庭より夜景のテラスを見る。今回のブログ写真に全ては出ていませんが・・自転車、ハンモック、テント、ブランコ、テラスなどなどの・・アウトドアな活動的エレメントを、住宅の各箇所で楽しめる事が・・設計に織り込まれている・・「玉島の家」
写真は相変わらずの「Photographed by トリムデザイン

作品紹介はこちら