内部壁天井の PB (プラスターボード) をほぼ張り終え・・ いよいよ次はクロスなどを張っていきます。来月末には竣工です・・ 3月末はなにかと忙しい建築業界ですが、工務店さん職人さん頑張って下さい。(上写真左) 天井がもう少しで貼り終わりそうなデイルーム。この上から岩綿吸音板を張って・・天井は仕上がりです。(上写真右) 壁天井のPBを貼り終えた2階の廊下。この後はクロスを貼って仕上がりです。
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内部壁天井の PB (プラスターボード) をほぼ張り終え・・ いよいよ次はクロスなどを張っていきます。来月末には竣工です・・ 3月末はなにかと忙しい建築業界ですが、工務店さん職人さん頑張って下さい。(上写真左) 天井がもう少しで貼り終わりそうなデイルーム。この上から岩綿吸音板を張って・・天井は仕上がりです。(上写真右) 壁天井のPBを貼り終えた2階の廊下。この後はクロスを貼って仕上がりです。
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シーグルド・レヴェレンツ(1885-75) の代表作・・「セント・マークス教会(1960)」。(上写真) 白樺の木立を背景に佇む・・赤褐色煉瓦に覆われた教会・・L字型をした建物の出隅部付近、礼拝堂アプローチから外観を見る。右側の高い部分が礼拝堂、左側の低い部分には教区ホールや学習室などが配置されています。アール壁の足元左側が礼拝堂への入口。
“「建築探訪 100」-Sweden 5 / Stockholm” の続きを読む秋なので、展覧会を幾つか・・見てきました・・
「SOU FUJIMOTO – RECENT WORKS」 GAギャラリー
「スミルハン・ラディック+マルセラ・コレア展」 メゾン・エルメス
「柳宗理の見てきたもの」 日本民芸館
「アメリカン・ポップ・アート展」 国立新美術館
一番のお目当ては、「吉岡徳仁 – クリスタライズ」東京都現代美術館
国内外で高く評価される日本を代表するクリエイター・・プロダクトデザイナー 吉岡徳仁 の個展。自然の生成物の様に結晶化しながらクリスタライズ(形に結実)していく絵画/彫刻/椅子、クリスタルプリズムから差し込んでくる光だけに満たされた空間、・・・大きな展示室の部屋全体を雲の様に覆ったストローによるインスタレーション・・
デザイナーでありながら、デザインするという事を否定している様な・・ 造形に凝らない、技法に頼らない・・人間という小さな個性を越えて・・ 自然が生み出す人智を超えた造形の力強さ、現象の美しさに感化された・・・吉岡徳仁が描く”デザインの未来” ・・ 吉岡デザインでよく知られた作品といえば・・
“展覧会 2013” の続きを読む山形県酒田市にある写真家土門拳の資料保存と展示の為に作られた・・1983年竣工の谷口吉生さんが手掛けられた初めての美術館・・「土門拳記念館」。
(上写真) 池に沿って建てられた長い壁が印象的な・・抽象性の高い外観。ちなみに、池は新たに作られた人口池・・長い壁の右手がエントランス部分。中庭が見える長い壁の開口部の左手に突き出た四角いヴォボリュームが記念室と視聴覚室・・外部から内部まで、中庭を中心として動線がめぐる構成・・池に建物が浮いている姿を池越しに眺めると・・その様は宇治平等院の構成を思い起こさせます・・
外部内部ともに建物全体の構成は・・日本の伝統的な空間特性が強く意識された・・”見え隠れ” しながら、”奥”を常に感じさせる・・その後の多くの谷口建築につながっていく大きな特徴である・・回遊性が強く意識された構成。建築の意匠表現は・・来訪者と周辺環境との関わりや、鑑賞者の作品鑑賞を・・妨げる事のない様、極力抑えた簡潔なものとする事を意識されたそうです。
しかしもう30年前の作品なんですねぇ・・古さを感じさせない建築ですよね。やっぱりモダニズム建築のシンプルさというのは持続的な永遠性・・クラシックな感覚に支えられているんだなぁ・・と改めて思いました。
神宮球場と秩父宮ラグビー場の間、明治神宮外苑の緑を背景に公園のパビリオンの様に建っている・・ 槇文彦さん設計の「TEPIA」(1989) 。竣工後まもなく、大学生の時に訪れ・・ それから20年以上も経っていますが・・ とても綺麗でした。「TEPIA」の別名は “機械産業記念館” …機械情報産業に関わる展示イベントや会議、セミナーやエキシビジョンの為の施設。
(上写真)道路より西側外観を見る。面と線による構成のデザインは・・オランダの建築家リートフェルトの「シュレーダー邸」が強く意識されています。
細かい部分までデザインされた存在感のある・・屋外階段が建物北側の広いオープンスペースの余白を埋めるチャームポイント。このオープンスペースの向こうは神宮球場。建物本体のアルミパネル出隅の処理も凝ってます。建物足下のサインも素敵です、写真では分からないのですが表面材がステンレスメッシュ、建物サイン計画はデザイナーの矢萩喜従郎さん。
この建物の良さは・・厳密な線により規制された面の強い垂直性。面と面の関係にさえ緊張感を感じる・・その建物全体を覆っている精度の高いアルミパネルがつくる壁面の存在感。シャープなエッジが効いた庇の水平性。目地の微妙な分割と組合せ。
(上写真) 建物の西壁面を見上げる。立面は1450mmグリッド。「とにかく建物のどこを見ても隙がない」・・その端正な外観の裏側に隠された高度で複雑な納まり・・上質な素材による美しいディテール・・職人魂さえ感じる・・非常に精度の高い工事・・
一見するとシンプルモダンで・・即物的/工業的な感じの外観からして、工事がやり易い様にも思える・・しかしこの建物は非常にレベルの高いジャパニーズクラフトマンシップがなければ・・出来ない建築。槇さんは竣工当時、この作品に関して「・・80年代日本の建築生産、施工態勢が有する技術水準とクラフトマンシップ・・この極めて高いレベルが到底、永久に持続するとも思われない・・TEPIAのような建物は貴重な時代の証としての意味をも有する・・」と言われてました。(上写真) 建物南面とオープンスペースを見る。屋外階段からも2階喫茶へ直接アプローチできますが、この階段手摺に設置されているフラワーポットは喫茶さんの趣味?・・・
内部に入っても、その仕上がり精度の高さや、上質なクラフトマンシップ的な素材感は変わらない・・床は大理石、壁はアルミパネルや石張り、家具はオリジナルデザインやカッシーナ・・照明器具や消火栓、EVの操作パネルまでも・・オリジナルでデザインされている・・内外通してどこを見てもハイレベルな建物です・・ (上写真)3階ホール前のロビーを見る。コルビュジェのLC7がずらりと並んでいました。
槇建築は一貫して正統モダニズムの系譜・・しかし、その槇さんの長いキャリアを見通した時にも・・時代ごとの作風の違いは感じるわけで・・TEPIAはやはり80’sな感じが強く漂っている・・ 華やかで潤沢でポジティブな80’sという時代。
パリ北西の小さな町ポワシーに建つ・・ 近代建築史において “最も有名な住宅” と言っても過言ではない・・ル・コルビュジェ設計の「サヴォア邸」(1931) 。コルビュジェが唱え続けた “近代建築の5原則” を明確に体現した・・ 理想のヴィラ。計画案としての「ドミノ型住宅」(1914) や「シトロアン型住宅」(1920)、実作としての「ヴォルクソンの住宅」(1922) から始まった、白い四角い住宅ばかりデザインし続けていた・・ コルビュジェの「白の時代」を締めくくる作品。
コルビュジェの唱えた「近代建築の5原則」とは・・ピロティ/屋上庭園/自由な平面/水平連続窓/自由なファサード・・1階は細い円柱で持ち上げられたピロティ、正方形平面の2階には四周すべて水平連続窓・・非常に分かりやすい、一度見れば忘れようもない、単純な四角い箱の建物・・ しかし、3階の屋上庭園を囲っている曲面壁の存在が・・外観あるいは建物全体の印象をより豊かなものにする事に、大きく貢献している様な気がします。
保険会社のオーナーであったサヴォア氏の週末住居として10年程は使われていたが・・1940年のドイツ軍進駐により退去。
(上写真)1階ピロティ下の玄関前を見る。建物正面となる北西面の丸柱は、側面の外壁面に揃えられた丸柱よりも・・大きく内側に入り込んでいます。玄関前の上部は2階リビング。
1階からのスロープを上がった所・・そしてさらに、2階より3階屋上庭園へ続いて行く屋外スロープが、水平割りのスチールサッシ越しに見える・・ 上へ上へと繋がってゆく断面的方向性が強く意識させられる・・各階の平面中央を貫く、このスロープ空間が・・この建築の要となっています。
外観の印象では、建物の存在感はとても大きく目立つものでしたが・・内部に入ると建物の存在感というのは薄れてしまい・・外部環境を見事に切り取り、呼び込む・・ 光と緑に溢れた、明るく健康的な生活を送る為に、人間の生活を支える道具として・・建物の存在感は控え目なものでした。恵まれた周辺環境のおかげでもあるのですが、水平連続窓がとても効いています。
リビングの上には右手の屋外スロープより上がることが出来る3階屋上庭園。1940年の退去以来・・長い間の放置で、荒れた状態となったしまっていたサヴォア邸・・ 1965年にはポワシー市が取り壊しの計画を発表したが・・ 様々な方面からは保存を望む声・・ 救いの手を差し伸べたのは、当時の文化相であったアンドレ・マルローでした。現在は非常にすばらしい保存状態です。
Vitra社の「04 with arm」。ベルギーのマールテン・ヴァン・セーヴェレンによるデザイン。事務所には2脚のキャスター付きワークチェアがあり・・ ひとつはあまりにも有名なワークチェアの横綱 アーロンチェア 。もうひとつはセーヴェレンのこの椅子・・ 新素材ウレタンフォームによる、ひとつながりとなった背と座の特徴的なデザインと、 “硬すぎず 柔らかすぎず” な質感がgoodです。
セーヴェレンの名前が世に広く知られる事となったのは・・ 世界的スター建築家レム・クールハウスの名住宅「ボルドーの家」(1998) の家具デザイン (バスルームにある長い半透明洗面台や、リフト横の3層を貫く巨大な書棚など印象的な存在感のある・・) を手掛けた事が大きい。
洗練されたディテールによるシンプルモダンなデザインながら・・ 素材の扱い方に現代性を感じさせる・・ 主張しすぎない自然な存在感を持った、ワークチェアの秀作。事務所の開業祝いとして頂いた大切な1脚。
春からトリムデザインにやって来た、ビンテージものの「 Ant Chair 」・・Ant Chairは、1902年生まれのデンマーク人建築家アルネ・ヤコブセンにより1952年にデザイン・・日本では “アリンコチェア” として親しまれています。
もともとはヤコブセンが手掛けた、製薬会社ノヴァの社員食堂用にデザインされた椅子・・何とも美しい3次曲面を描く、 60年も前にデザインされたとは思えない、 変わることのないモダニティを備えた・・見事な椅子。
背と座が1枚の曲げられた成形板だけで構成された・・ これ以上はない、最小エレメントによる・・見事なデザイン。
安全面の考慮から、改良された4本脚の方がよく見られるが・・Ant Chairはやはりオリジナルの3本脚に限る。(4本脚はヤコブセンの死後、発売されました )
板の素材にしてもこれはチークだが、 現行品はチーク材は希少材につき廃盤 ・・ といろいろな面において、古い「Ant Chair」の方がgoodです・・何よりも気に入っているのが、この椅子が・・1969年製だという事。(私達と同じ年に生まれた!!)
3本脚タイプは前脚が中央にある事で、座った時に人の足の邪魔にならないのと、テーブルの下で隣の椅子と脚がからまないので・・ とても合理的ですが、油断して足の力を抜いて前に体重を掛け過ぎると・・ コテッと傾いてしまうので、注意が必要。
今年はヤコブセンの生誕110年となり・・ メーカーであるフリッツハンセンではいろいろな新展開やキャンペーンが計画されているようです。
昨日はちょっとした受賞式で広島へ・・ 帰りに廿日市まで足を伸ばし、家具メーカー「マルニ木工」を訪ねる・・ もともとからある優れた木工技術を生かしながら、近年は著名なデザイナーを起用した・・ モダンなデザインのシリーズがたくさん発表されています。(上写真) “スーパーノーマル” なデザインで知られる、イギリスのJasper Morrisonによる「Light wood」というシリーズ。
椅子家具等はやはり実物を「見て/触れて/使って」みないと・・ どうも納得がいかない。ちょっとした 5mm 10mm の違いで、印象や使い心地がガラッと変わるので。
式の後、ロイヤルホテルの地下1階にある家具ショールームへ・・「REPUBLIC OF Fritz Hansen」。建築家アルネ・ヤコブセンがデザインした数々の名作家具を作っている事で有名な・・ デンマークの家具メーカー “フリッツ・ハンセン”。
(上写真左) 代表作であるヤコブセンが1958年にデザインした「SWAN 」・・いつかは事務所に置きたいが・・皮張りで1脚60~70万程度。(最近は安いリプロダクト品もたくさん出ているが・・)
(上写真中) 定番であるヤコブセンが1955年にデザインした「セブンチェア」。写真のセブンチェアは背座共にストライプ柄の布地張りタイプ・・ 通常タイプよりかなり座り心地がGOODでした、これなら長時間でもOKかも。通常タイプで1脚5万程度、布地張りで1脚9万程度。
(上写真右) デンマークを代表するデザイナー、ポール・ケアホルムが1958年にデザインした1人掛けソファ「PK31」・・ これがとても素敵でした。コンパクトで座面も低めで座り易く、日本の住宅/日本人には向いているかもと・・皮質も最高で、デザインも秀逸。1脚160万程度。
・・ やはり良い物はそれなりの値段がしますが、「SWAN」でも「PK31」でも買った本人だけでなく、次の代にも手渡して使えるものだしね。・・それは耐久性の事だけでなく、デザインされてから50年以上も経っているのに、カッコイイという事が大事。50年経っても古びないモダニティ、シンプルでありながら他にはない美しさ・・カッコイイという事はエコにも繋がる。