
パリの国際大学都市内にある、ル・コルビュジェの晩年に近い作品「ブラジル学生会館」(1959)。同じくコルビュジェが設計した「スイス学生会館」もすぐ近くです。(上写真) 西側より見る。両サイドのポチ窓部にはキッチンやトイレなど、少し膨らんでいる中央部分には共用室や自習室などを配置。中廊下式の平面計画になっており、西側に共用部、東側に個室が並ぶ。左下、建物1階の張り出した部分はエントランスホール。エントランスへはピロティ下を潜ってアプローチ。




この計画はブラジル人建築家ルシオ・コスタとの共同で始まった・・コスタとコルビュジェの関係は、1935年にコスタが、「リオの保健教育省庁舎」(1935-45)の設計をするにあたり、設計チーム顧問としてコルビュジェをブラジルに招聘した事から始まり・・ それを契機に近代ブラジル建築はコルビュジェの強い影響力を受けて・・ニーマイヤーやブラジリアなどを始めとする近代建築の成果が花開いていく事になります。


コルビュジェ72歳、活動の拠点パリにおいて完成させた・・ 最後の作品となりました。