「住宅建築」(建築資料研究社)の今月号・・大阪で9年間、建築を教わった”二井清治”さんの作品が特集されています・・二井さんが坂倉事務所時代に師である西澤文隆さんと住宅を設計されていた時の大徳寺に実測に行く話しや、「18mmだと古民家みたいだし、12mmだと村野さんみたい・・」という壁チリ(壁の柱梁からの控え寸法)に関する西澤さんのコメントの話し等・・興味深かったです・・・ 学生時代には全く興味のなかった古建築をたくさん見に行くようになったのも、二井さん(西澤さん)からの影響です・・西澤文隆さんの著書「日本名建築の美」は古建築探訪のバイブルです・・
掲載されている作品の中でも思い出深いのは「津山の家」(上写真)・・・延べ9坪にも満たない(!!!) 小さな家でしたが、素材もディティールも空間も”超”濃密な住宅でした・・床は21mmのチーク/壁は60mmの竜山石andオリジナル燻し銅板一文字60mmピッチ葺きand鉛1mm貼り/天井も鉛1mm貼り/室内天井高195cm(建築基準法では210cm以上と決められている根拠が知りたいなぁ・・)・・といろいろな意味でイレギュラーな住宅でした・・大阪から津山まで高速バスで現場に毎週通い・・・現場が遠い事もあり、この住宅のほとんどの部分を施工図(S:1/1)レベルで・・図面を事務所で描いて(ふつう施工図は施工する工務店が描きます)、模型をつくり・・・二井さんとマンツーマンで検討していたのが懐かしいです・・
「住宅建築 08年2月号」 (建築資料研究社) ¥2,450 店頭販売中