「酒津の家」- 上棟

先週、無事に「棟上げ」が完了した酒津の家。
この日は棟梁をはじめ、大工さんが10人以上・・関係業者の人や、工務店さんのスタッフさんも合わせると・・現場はとても賑やかとなる1日。

「棟上げ」の日は、大勢の大工さんで・・1階の柱を立てて、梁を架け。さらに2階の柱を立てて、梁を架け・・建物の骨格を1日で組み上げてしまいます。梁は松材。柱は桧材。

梁を組み上げた後は、垂木を架けていきます。垂木はやや大き目のもので45mm×120mmの松材を使用。1階部分の屋根が大きい家。

垂木工事の後は、杉野地板を張っていきます。
杉野地板は、木目のキレイな化粧材を使用。

大きな屋根に覆われ、南庭に面したテラス部を見る、右手がリビング。大きな窓を介して・・リビングと一体の床仕上材(タイル張)でテラスも仕上げます。

作品紹介はこちら

「酒津の家」- 木材

木材の加工場・・リビング内からテラスまで架かる、長さ6mの大きな米松梁をcheck。ここから更に表面をキレイに削る。

同じく米松梁だが、こちらは先程の物よりグレードの高い”ピーラー”と呼ばれる化粧梁・・大きな木材の上部と下部を除いた、中間部の目が詰まった良材を・・リビングと寝室の主要な箇所に用います。まだ加工前の状態で、ここから更に表面を削り・・キレイな化粧材として加工。

120mm角の「桧材の通し柱」をcheck。”通し柱”とは、建物角を固める・・建物土台から2層分の長さで伸びる柱材の事です。

105mm角の「桧材の管柱」をcheck。”管柱”とは、梁や土台などの各水平材間を支えている・・1層分の長さの柱材の事です。揃えられた梁や柱などの木材には・・棟上げの日に向けて、これから加工を行なっていきます。

作品紹介はこちら

「酒津の家」- 配筋

コンクリート基礎の鉄筋・・コンクリートを打設する前に、鉄筋の種類/間隔/直径などをチェック。

岡山県建築住宅センターの検査も受けて・・無事終了。防湿シートの下には水滴がいっぱい。リブのついた異型鉄筋の表面には「SD295A、D10」というJISの規格である、刻印が打たれているのが見えますでしょうか・・SD295Aとは”鉄筋の強度別種類など”を表す記号、D10とは”鉄筋直径”を表す記号。

基礎立ち上がりの鉄筋。少し前までは、木製の立ち上がり型枠もよく見ましたが・・最近は金属製型枠が主流。前後しながら重なっていく鉄筋同士は、ズレない様に”結束線”という細い材でしっかりと繋ぎ止めていきます、繋いだ結束線が型枠に触れない様に”しまう”のがポイント・・次はいよいよコンクリート打設です。

作品紹介はこちら

「酒津の家」- 掘削

掘削工事が始まりました。「建物を支える基礎の形」に地面を掘っていきます・・地面を掘ると”施工済みの杭“が見えてきます。基礎は「ベタ基礎」という底板全面がコンクリートになっている基礎・・地面全体をコンクリートで覆うので、地面からの湿気やシロアリなどの侵入を防ぐ事が出来る・・しっかりとした基礎の形式です。この後は防湿シートを敷いて、捨てコンを打って、鉄筋の配筋工事へと進んでいきます。

現場へは・・倉敷駅前から続く”水路沿いの道”を自転車で10分程なのですが、その道中にある”交番のような町の集会所”・・が興味深い。5本の道路が交わる中心に建っていて・・屋根の形を含め、築年数なりのいろんな良い味が出ているんですが・・もちろん一番興味深いのは「水路の上に建っている」こと・・橋の上に建物が建っているんですよね・・

作品紹介はこちら

「酒津の家」- 杭打ち

昨年より計画を進めていた「酒津の家」が着工。敷地は・・岡山の主要水系である高梁川から繋がる配水池や、大正時代に造られた歴史ある(学会の土木遺産にも指定されている)樋門などもあり、桜の名所でも知られ・・四季を通じて倉敷市民に親しまれている”酒津公園“の近く・・落ち着きのある、とても恵まれた環境の敷地。

昨日より始まった”杭打ち工事”・・「湿式柱状改良工法」と呼ばれる地盤補強工事。すぐ横に設置されている機械で「混合された固化材」を、ドリル先端まで圧送・・ドリルで地面を上下しながら掘り進み、固化材を地面に注入/混合/撹拌・・機械の大きさから比較すると、作業自体は・・とても静かです。

南側の大きなテラススペースも含め・・建物本体を基礎下で、均等にしっかりと支持できる様に・・1.5~2.0m程度の間隔で、杭長4.0~4.5m程度の杭を・・45本施工します。10本/日くらいのペースで進みます。

作品紹介はこちら

「福島の家」- 家具工事

明後日に引渡し、金曜日には引越し・・なので昨日、日曜日も工事中。
やっとキッチン台が据え付けられて、ひと安心。ギリギリのギリギリでオープンハウスも出来ませんが・・いい感じに出来そうです。大きな変形五角形LDKと、大きなV字キッチンカウンターテーブルが・・「福島の家」のチャームポイントです。

作品紹介はこちら

「福島の家」- 塗装工事

内壁の塗装工事・・内外壁に関わらず「貼る」よりは「張る」方が好きだし、「貼る/張る」よりは「塗る」方が好き。”貼る/張る”というのはパーツの集積、”塗る”というのは一体皮膜でのカバーリング・・筆や鏝を手に持って少しづつ塗りあげていくクラフトマンシップ的プロセスも良いし、何よりも”全体を覆ってしまう”という、ALL-OVERな状態が好き。

作品紹介はこちら

「山地の家」-家具工事

今日はキッチン工事をお願いしている家具工房さんのアトリエに・・
製作中のキッチンカウンター・・幅95cmの長さが3.8m。とても大きい!!
3cm厚のウォールナット無垢材!!  立派です!! もちろんトリムデザインの設計よるオリジナルのオーダーキッチンです。(左手にチラッと見えているのが、ガスコンロとガスオーブンがつくバックカウンターです。)

ステンレス製のシンクも・・もちろんオリジナルのオーダーです。
いつもは減額案で諦めてしまう事が多いのですが・・今回はなんとか残った念願の「ヴァイブレーション仕上」!!!  ステンレス加工にとても秀でた広島の金属加工制作所に依頼・・職人技です、very goodです。

家具の表面材もウォールナット(柾目横使い)。扉上部、同材の無垢材による手掛り部・・曲面加工がgoodです。制作は岡山でオーダーメイドのキッチンと家具を手掛けられている「FREE STYLE」さん。

脚は、スチール黒皮の丸鋼を一筆書きの様に・・カクカクと曲げていく感じで、制作してみました。脚の微妙な取付け位置を、色々と試してみた上で・・決定。

作品紹介はこちら

「山地の家」-内装工事

大工さんの工事がほぼ終わり、次は内装工事へと移っていきますが・・その中間、大工さんの工事なんだけど「内装仕上げ」となる行程は、この工事のとても大事な所となる、新しい試み・・この“タタミイワシ”の様な壁材は、とても安いんだけど、断熱性/防火性/吸音性/調湿性に優れ、and見た目がとにかくユニークで・・「細かな木材とセメントを圧縮して」できている物なのですが・・もちろん接着剤なども使用していない安心安全な材料です。

「仕上材料」ではなく・・本来は「工場内装or屋根壁材の下地材」として使われるのが一般的な材料・・普通はなかなか住宅で使う事を了承して頂けないのですが、お施主さんの寛容な理解もあり(ありがとうございます。)・・この壁が、この住宅の大きなチャームポイントとなっており・・上手くいくかどうか心配だったのですが、大工さん工務店さんの尽力and力量もあり、綺麗にできて・・ひと安心。

これから左官塗りの工事に掛かる、外壁にも少し新しい試み・・外観のちょっとしたチャームポイントにもなるし、機能的にも合理性のある小さな試み・・良い感じになると思いますが、楽しみです。

作品紹介はこちら